こんにちは。無料メルマガ「親も子供も一緒に伸びていく」で、塾講師の経験から得た知識をもとに、親子が楽しく学ぶための具体的な勉強のヒントをお届けしている、高久手はるかです。
公立中高一貫校はいいことづくめ?
公立中高一貫校は毎年高倍率です。
そりゃあそうですよね。これまで「公立中学=高校受験をする」だったのが、中学から高校までの6年間を、文字通り「一貫」して高校受験せずに学べるわけですから。
学校側は6年間でカリキュラムを組めるので、系統立てて深い学びを提供することができます。学生側は部活を中学3年でいったん引退しなくても、6年間打ち込むことができます。しかも、私立よりはるかに学費が安いと、いいことずくめ!
でも、でもですよ、試験があるんですよね…。適性検査と作文のセットが定番です。
では、ここでいう「適性」ってなんでしょう?
ざっくり過ぎるくらいざっくりいうと、「うちの学校に向いているかどうか」ということです。
基本的な学習内容はマスターしている前提で、与えられた資料を読んで、そこから設問に沿った答えを書けるかどうかが問われます。この資料からの解答作成は塾でもやりますし、参考書や過去問集でも勉強が可能です。
作文では、それに加えて、文章の構成力、語彙力、知識量が必要になります。
こう書くと、大人でも難しそうに感じますよね。
…はい、難しいですよ。
例えば、「ユニバーサルデザインはこれからの世の中で必要でしょうか?あなたの考えを400字以内で書きましょう」という作文の問題が出たとしたら、お母さん、お父さんはどのように書きますか?
まず、「ユニバーサルデザイン」が何なのかを知っていないと書けませんよね。その上で自分の意見を400字以内で制限時間内に書きあげなければならないんです。
来年の入試では、新型コロナによる社会の変化や、オリンピック・パラリンピック関連の設問も考えられますね。
こうした内容は、小学生に自分だけでなんとか頑張れといっても限界があります。
公立中高一貫校の作文を攻略する方法
そこで、親の出番です。日常のニュース、新聞などで、社会的に話題になっていることについて、家庭での話題にしていきましょう。
でも、やろうと思っても、「何を取り上げたらいいの?」と思う方もいるのではないでしょうか?
そうですよね。難しすぎず、社会のトレンドを押さえた内容をいきなりきょうからって、大変です。
そんなときは、「子ども向けの新聞」をおすすめします。朝日、読売、毎日の全国紙3紙から発行されています。
時事ニュースから、学習コンテンツまで、漢字にルビがふってあったり、カラフルだったりと、子どもにも読みやすく編集されています。
これを使って、「子どもから大人に教えてもらう」流れを作っちゃいましょう。一番大きな記事でもいいですし、連載記事でもいいですよ。
子どもがお父さんやお母さんに読んで聞かせたり(音読練習)、簡単にまとめてどのような記事だったかを教えたり(主題要約)、さらに気になることが出てきたら自分で調べてみる(発展学習)とさらにオイシイ。
いつもは教わるばかりの子どもたちを「先生」に変身させましょう!お父さん、お母さんは、あくまでも素直な生徒に徹してくださいね。
即効性はありません。でも、中高一貫校の試験に必要な知識、整った文章のインプットには効果がありますので、この週末にでもぜひお試しくださいね。
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