こんにちは。垣屋美智子です。現在私はスタートアップ企業の財務・経営支援をするほか、「誰でも今すぐできる」をテーマにマネー、ライフ、キャリアについて執筆、講演活動を行っています。
今回は外資系企業でキャリアを形成してきた40代女性のメルマガ読者の方からこんなご質問をいただきました。
読者からの質問:独立すべき?会社員として残るべき?
最初の会社で長く働いた後、ここ10年ほどで4社ほどの会社でキャリアを続けていて、いまはまさに中間管理職です。子育てもしながら仕事は頑張ってきたと自負しており、客観的にはキャリアウーマンの類だと思います。
ただ私の専門はマーケティングの下に位置しており、マーケティングの上司とは意見が合わず…。最近は疲れてきており、今後の身の振り方を考えています。独立も視野に考えています。
会社員として上場企業や外資系も経験されてから独立された美智子さんに、独立するべきか会社員として残るべきか客観的な意見を教えてほしいです。
「専門領域でバリバリ」の思わぬ落とし穴
ご質問ありがとうございます。最初の会社の後、ここ10年で4社ほどということで少なくとも5社ほど経験されていて、しかも一貫して外資系企業とのこと。どちらかというと「一貫して広報」とか「一貫してマーケティング」など、専門領域がはっきりしたキャリアを築かれていると予想します。
外資系企業で働くメリットは、専門領域で一貫したキャリアを築けるので、アラサーにもなれば一人前に仕事も任せてもらえるし、取引先が年上のなか、自分だけ若いという場面も多くあったりして、なんだかすごく仕事ができている感覚を得られることだと思います。さらに経験を買われて転職を繰り返すことも可能です。
ただ、専門領域でバリバリやってきたという経歴は、外資系で働くデメリットでもあるのですよね。
スピード感をもってキャリアアップすると、その分、速く経験を積んでしまっているので、アラフォーにもなると新しいチャレンジが少なくなってきます。そして専門領域での頂点も見えてきます。そこで物足りなくなると転職するというのを繰り返すのが、外資系企業を渡り歩く人たちにみられたりするのです。
専門領域を持っていない人もいるなかで、専門領域があるというのはすごいことだと思います。それだからこそ転職もできるわけですしね。ただ、若いときと違い、専門領域でのエキスパートという振る舞いからそろそろ脱却するべきときなのではと思います。
ご質問者の方のように上司と意見が合わないというのは、「上司よりこの分野では自分のほうが経験がある」「私がいっていることは経験からして間違っていない」とか、いままで幾多の会社で経験したキャリアが邪魔しているというのも少なからずあると思います。