1.善意のフリで振り回す
いわゆる「あなたのためによかれと思って…」などと、手助けする姿を装って執拗に干渉するというものです。
本来なら子どもの自主性に任せておいても大丈夫な状況だったとしても、わざと親が必要な状況を親自らが作り出し干渉してきます。
こうした「善意のフリ」の過干渉は、子どもが成長し大人になっても同じように続くことは少なくありません。
厄介なことに、干渉することが「親としての務め」「子どもを守るため」などと本気で思い込んでいる方も少なくなく、大人になった子どもが親の干渉を拒むと「なんてひどい子どもだ」と泣いたりして、さらに子どもに罪悪感を植えつけたりもします。
子どもとしては「自分のことを思ってやってくれている」という感謝の気持ちもあり、そう簡単に干渉を拒むことができません。
また、たとえ拒んだとしても、今度は「子どもに冷たくされて可哀想な親像」を見せつけられるという、罪悪感による脅迫を受けることになり、どっちにしても拒むことが難しいのです。
2.仲間外れで振り回す
これは、親が言いたいことを間接的にほかの兄弟姉妹などを使って、「お前は親を悲しませるひどいやつだ」的なことを言わせるという、かなり厄介なケースです。こういう家庭環境は、まさに生き地獄としかいいようがありません。
何かやりたいことをやろうとすると、家族全員から一斉に責められる…。
まるで家族の敵かのような扱いを受ける…。
自分の素直な考えを述べる度に、やりたいことをグッと堪えて我慢させられる…。
それを振り切って自分の心に素直に従おうとすると、家族全員に迷惑をかけたという罪悪感を背負わされる…。
家族全員に迷惑をかけた自分を欠陥人間のように思わされる…。
こういう家庭環境で育つと、自分と家族との境界線を築くことができないばかりか、自分の領域を他者にズカズカと侵されることを受け入れる大人になってしまい、人間関係でとても苦労するようになります。