こんにちは。メンタルトレーナー&心理カウンセラーの吉田こうじです。大人になってもあなたを苦しめる『「毒親の呪縛」を本気で断ち切る実践トレーニング』を連載しています。
本記事内に登場する「毒親」とは
子どもに対する拒絶、侮蔑、無視、過干渉、虐待などによって、子どもの心身に罪悪感、劣等感、不安感。過剰な義務感、不足・欠乏感、羞恥心、無価値感などのネガティブな思考や感情を継続かつ執拗に植え付け、それによって子どもを「自分の所有物」かのようにコントロールする親のこと。また、「親」とは実の親のみならず、「親代わり」の身近な人も含めます。
前回は、毒親の特徴のひとつに「執拗なまでの過干渉などコントロール欲(支配欲)」があること、そして「過干渉な親は概ね2つのタイプにわかれる」というところまでお話ししました。今回はその続き、「執拗な過干渉の2つのタイプ」を紹介します。
執拗な過干渉の2つのタイプとは?
これまでの経験上、執拗な過干渉には、
- 直接コントロール型
- ステルスコントロール型
の大きく2つのタイプがあると考えています。
過干渉のタイプ「直接コントロール型」
これは名前の通り、直接的な言葉や態度(行動)によってはっきりとコントロールしようとする意思が表現されるものです。
「いい加減にしなさい!さもないとブツわよ!」
「もうご飯を作らないわよ!」
このように言葉や暴力などによって、いわゆる「脅し」「威圧」をかけてくるもので、こうしたコントロールによって、子どもはありのままの自分を力技で拒絶され、屈辱的に支配下に置かれることを受け入れることになります。
これによって、家庭内にはっきりとした「強者」と「弱者」というヒエラルキーが生まれます。
では次に、この「直接型コントロールタイプ」について、いくつか典型的なものを紹介します。
1.自己都合で振り回す
これは、親の望みと子どもの望みが一致しないと、途端に不機嫌になったりキレたりするというものです。
子どもがやりたいことに夢中になって何かに楽しく没頭しているのを見ると、自分(親)が置いてきぼりになったような気がして不安になり、理不尽に子どもがやりたいことを全否定にかかったりします。
力技で全否定する以外にも、たとえば、「私(親)と仕事のどっちが大事なの?」「私(親)と嫁のどっちが大事なの?」みたいに、本来、比べる必要のないものを親と比べ選択を迫ってきたりします。
このような理不尽な二者択一を迫られ、やりたいことをずっと抑圧された子どもは、心の中に「怒り」を大量に抱えることになるので、大人になってから、今度は自分よりも立場の弱いものを強制的に支配しコントロールしようとする傾向があります。