「じゃあ産むなよ!」という意見にちょっとひとこと
育児大変、育児イライラ…このようなことをSNSなどでつぶやいたり、私のようにメディアで文字に起こすと、必ず、「そんなに大変なら、子どもを産むなよ!」というような言葉をぶつけてくる人がいます。
この「じゃあ、産むなよ!」と意見する人のなかには、子どもを産んだり育てたことがないかたも、その予定がないかたも、子どもを産んで育児経験があるかたもいるわけですが、こういった意見を言う人にはある共通点がありました。
それは、「母親それぞれの育児のキャパシティ、子どもを産む価値観が違うことを理解していない」という点です。
私自身、こんな経験があります。初めて子どもを児童館に連れて行ったとき、3人の年子を育てている同い年のお母さんに出会いました。彼女はとても気さくで、初めての育児に悩む私に色々とアドバイスをくれるママ友になりました。
彼女も育児は大変で、悩みや愚痴を吐くことも。そのときは私も、「ではなぜ3人も産んだのだろう?」と思ってしまったのですが…。
ある日、そんな価値観を覆す出来事が起きました。とある日のスーパーの帰り。うしろから、「めいかさん!こんにちは~!」と3人の子どもを自転車に乗せて走り、手を振り走り去って行く彼女を見ました。
抱っこ紐で一番下の子を抱っこして、前と後ろにまだ2歳と4歳の子どもを乗せて颯爽と通り過ぎていったのです!私はそのたくましさに圧倒されました。
そして、大変そうだけれど笑顔で幸せそうな彼女を見て思いました。子育ては、「一人一人の育児のキャパシティも違えば、子どもを産むことの価値観も違うんだ」と。
私はとても3人は育てられない、彼女にはできても私はできない。2人も無理かもしれない。彼女には子どもという存在への価値観がどんなものよりも勝っているんだ。だから悩み、奮闘しながらも3人も育てられるのだということがわかったのです。
事実、私にとっても子どもは宝物ですが、彼女のように子どもが何よりも上位概念にあり、何人もほしいというタイプではありません。ですから、私はひとりしか子どもを産まないつもりです。