3.「鍛える」
脳をしっかり保護して栄養を補った上で適切に刺激することにより、新しいシナプスが伸び、神経回路が発達していきます。脳を鍛える方法はいわゆる脳トレだけではありません。脳を刺激する方法には以下のようなものがあります。
- 有酸素運動
- 筋力トレーニング
- バランストレーニング
- 瞑想
- 認知トレーニング各種
- 対人コミュニケーション
- アロマ
- 音楽
- 特定の光・磁気・超音波など
特に重要なものが運動です。運動することによって脳の血流がよくなり、酸素と栄養が供給され、脳由来神経栄養因子などが増えていきます。
瞑想も脳を刺激する手段のひとつです。瞑想はストレス緩和にも役立ちますが、集中力などを鍛える脳トレの一種でもあります。
その他、アロマ、音楽、光や超音波などで脳を刺激する方法が研究されています。
4.「評価する」
これまでやってきた対策がうまくいっているのかどうか、定期的にチェックすることが重要です。自分ではうまくやっているつもりでも全く効果がなかったり、気がついたら取り返しがつかないようなことが起こったりということもあり得ます。
特に認知機能の問題は自分で変化を自覚することは困難です。次に紹介するような方法で定期的に自分の脳がちゃんと働いているかどうかを確認しましょう。
もし何か問題があっても、定期的にチェックしていれば、原因を把握し、改善のための対策をとることが容易になります。
評価に使用する手段の例
- 認知機能検査
- 認知トレーニングのスコア
- 画像検査所見
- 自覚症状
神経細胞を育て、頭をよくするためには、1〜4のサイクルを回していくことが重要です。
どのステップが不足していてもうまくいきません。メディアやネットでさまざまな認知症予防方法が紹介されていますが、自分に足りないのは上記4ステップのどこなのかということを意識してみてください。
次回のメルマガ(2021年9月10日配信予定号)では、「守る」のステップに関して、どんな問題が脳を傷つけてしまうのか、どう対策を取ればよいのかを詳しく解説します。
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