期待するのをやめてみた!自分が変われば相手も変わる
C子さんは、不仲になる原因は「お互いさま」だと言います。
「仲が悪かったときは夫のせいで、夫のせいでってずっと言っていたんですけど、そんなわけないですよね。“私って夫に偉そうにできるほど完璧な人間なのか?”ということに気づいてから、少しずつ関係が修復されていきました」
子どもができるまでは、2人で趣味のサイクリングをよく楽しんでいたというC子さん。出産後、そんな夫婦関係に亀裂が入っていきます。
「赤ちゃんが泣いていてもおろおろしているだけ、抱っこもしないしあやしもしない。おむつも『無理~できない~』って、ちっとも変えてくれません。家事も手伝ってはくれましたが雑で、これなら私がやったほうが早いなって思っちゃって…」
結局、C子さんが1人で育児と家事を背負うようになったそう。そしてC子さんが仕事復帰してからも、その負担が変わることはありませんでした。
「休日もダラダラ寝ているだけでちっとも何もしない。普通は妻を労わるべきだろって、子どもと遊ぶべきだろって、めちゃくちゃ腹が立ちました。それで『あなたは何もしてくれない』って言っても、ちっとも響かない。どんどん夫への愛情が冷めていきました」
しかしあるとき、友人にこんなことを言われます。
「『相手に期待しすぎだよ』って言われました。やってくれて当たり前、普通はこうしてくれるはずっていうのは私のなかの常識なだけで、相手にとっては常識ではない。自分が勝手に期待しているだけなのに、期待を裏切られたってがっかりするのはおかしい。そもそも常識が違うんだし他人なんだから、思い通りになるわけないですよね。言われたときは思わずカチンときちゃったんですけど、じっくり考えてみたらたしかにそうだよなって思いました」
次の日からC子さんは、彼に期待するのをやめます。
「お皿を洗ってくれてたらうれしいな~って黙って期待するんじゃなくて、『お皿洗ってくれる?』ってお願いするようにしました。期待するくらいなら提案してみる。自分でできることは自分でする、それを意識するだけで彼に苛立つことがどんどん減っていきました」
そしてC子さんがイライラする時間が減ったことで、彼の態度も変わっていき…。
「『聞いてくれるようになったから、自分が何をすればいいのかよくわかったし、どれだけ自分が何もやっていなかったのかって気づいた。いままでありがとう』って突然言われたんです。彼にとっては以前の状態が普通だったから、何が私を苛立たせているのかも気づけなかったんですよね。お互いの気持ちを伝え合う、期待をするくらいなら提案してみる、とっても大事なことでした」
それから夫婦仲は改善。喧嘩の回数も減り、いまでは穏やかな日々が増えたといいます。
「全部夫のせいにしてたけれど、『普通は察せるでしょ?』って思い込んでいた私のせいでもあるよなって。夫に対して不親切でした。夫婦とはいえ他人ですもん、わからないことなんて山ほどありますよね。たった数年一緒にいるだけなのに、テレパシーが使えるはずないんです」
そうやって笑うC子さんの顔は、幸せいっぱいのオーラにあふれていました。
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