浮気もしたのになぜ？崩壊寸前の夫婦が「円満」に戻ったきっかけ

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こんにちは。神戸メンタルサービス代表の平です。

きょうは、不倫の末に浮気相手に振られ、私たちのカウンセリングを受けにきたある女性の話をしましょう。

火遊びのつもりだったけど…

image by:Unsplash

彼女はお見合いの末、一流大学を出て一流会社に勤めるいまの夫と結婚しました。

彼女の両親が「できるだけ早いほうが条件がいい結婚ができる」という考え方だったので、大学を卒業して、会社員となり、1年目にそのお見合いの話がやってきたのです。

彼女としても、会社員というのは大変で疲れるものだと身にしみて感じるようになっていたところにきた見合い話で、お相手もそれなりにかっこいい男性だったので、その話に乗り、結婚。

まじめで浮気などせず、手もさほどかからない夫だったので、まわりからは「とてもいい結婚だ」といわれていましたが、彼女のなかではなにかいつも、くすぶるものがあったそうです。

そのくすぶる火種がなにかよくわからないまま、彼女は結婚生活を続けていました。が、あるとき、もののはずみで、いきつけのヘアサロンの若いイケメン美容師さんと恋愛関係になってしまったのです。

はじめのころは、ちょっとした火遊びのつもりだったのですが、人生で恋などほとんどしたことのなかった彼女は、まもなくどっぷりとこの恋につかってしまいました。

そして、結婚まで視野に入れるぐらい、この恋に燃え上がったのですが…。2年後、彼にはまったくその気がないことがわかり、泣く泣く元のサヤに収まることにしました。

しかしその間の夫ときたら、妻がそんな事情を抱えているなどつゆ知らず、「なんか最近ツンケンしてるなぁ。これが、倦怠期というやつか…？」と思う程度で、なんの問題意識ももっていませんでした。

そして一度、恋の味を知った彼女は、この「なんの変化もなく、心が動くことなどまったくない結婚生活」に疑問をもつようになり、私たちのカウンセリングを受けることとなったわけです。

勝手に抱いていた「罪悪感」からの不倫

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出たお話といえば、ご主人がいかにつまらない男性で、おかげで私の人生も終わっている…ということに終始していましたが、その下で彼女が感じていた感情は、じつは罪悪感でいっぱいでした。

「自分は悪い妻で、夫はとてもまじめなよい人。私が彼を好きでいてあげることができたなら、なんの問題もない、平和な夫婦でいられたでしょう」

「でも私は彼のことを好きなどころか、彼との間に子どもを作ることすら躊躇する毎日。だって、この夫とやっていく決心がいまだについていない。ひょっとしたら、来年は別れているかもしれないし…」

そんなふうに、心のなかにはなぜか、「まじめで働き者で、稼いでくる夫」、「専業主婦で、お金を使うばかりの私」という図式があり、そして、「彼にはもっと献身的でよい妻がふさわしい。本来なら、私がそうなれればよいのだけど、私がそんな女になれるわけがない」と自分を責めてばかりいたわけです。

彼女の育った家庭は、地方の旧家。それこそ、結婚前にお茶とお花と着付けは必ず仕込まれて、「結婚したら、女性はこうあるべき」という教育をされるような家でした。

そして、祖母も母もそういう女性だったのですが、自分もそうならねばならないと思えば思うほど、逆に「そうなりたくない！」と彼女は思うようになっていたのです。

つまり、彼女は夫がまったく望んでいないにもかかわらず、「自分は献身的な妻であるべき」と思い込み、みずからものすごいプレッシャーをかけ、そしてそれにストレスを感じていたのです。

そこで彼女には、勇気をもって、ご主人にこう聞いてもらいました。

「私が良妻賢母タイプの奥さんだったらよかったのにね？」

すると、ご主人はこう答えました。

「いや、そんなタイプじゃないって、見合いのときから知ってたよ。第一、自分の妻になる人にそれを求めていたら、僕はきみとは結婚してないよ」

彼女にとっては、もう、青天の霹靂だったわけです。いったい自分はいままでなにをしていたのだろう、と。ご主人が彼女に求めていたのは、彼女が思っていたタイプとはぜんぜん違ったわけです。

「かわいくて、セクシーで、いつも自由でいるきみがいちばん好き。僕はまじめしかとりえのない保守的な人間なので、きみにこそ、いろいろなことを楽しんでもらいたかったんだ」

彼女はずっと一人で悩んでいたのですが、夫からの言葉は、それこそ、目からウロコだったわけです。

恋愛の秘訣。それは、一人で悩まずに、必ずパートナーの意見を聞くことであるようですよ。

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