こんにちは。韓国在住歴4年目、日本語教師でライターのHAZUKIです。Webメディア「by them」で、韓国の今を切り取り、生の情報をお届けしています。
今回は在韓日本語教師目線から見て、「ユン・ソギョル(ユン・ソクヨル)大統領になったら日韓関係はどう変わるか」についてお話します。
大統領による政策の受け取り方は千差万別です。同じ政策でも、ある人にとっては素晴らしいものであっても、ある人には人生をつぶすほどの悪いものである可能性があります。
あくまで筆者個人の意見ですので、「そういう見方もあるんだな~」という風に見ていただけたら幸いです。
嫌日か?親日か?
まずは、「ユン・ソギョルさんは嫌日か、親日か」について。
日本でよく報じられている「嫌日派」「親日派」という言葉。文字だけ見れば「日本が好きな人」「日本が嫌いな人」という風に受け取りがちですが、韓国でこの言葉の意味は「韓国を優先に考える人」「韓国よりも日本を優先に考える人」という認識があります。
日本人の立場からしたら、日本を優先してくれらうれしいのはたしかですが、韓国の人たちはどちらの考えを持っているか、わかりますよね。
これまで大統領を務めていたムン・ジェイン大統領は、日本では「嫌日」というイメージが強かったと思いますが、韓国でムン・ジェイン大統領の発言を見る限り「日本大嫌い!」なんていうことは一度もありませんでした。
18代大統領であったパク・クネさんや、パククネさんの父親である9代のパク・チョンヒさんと比べて、日本となかよくやっていこうという風には見えなかったのはたしかです。
しかし逆に言うと、「自分たちがへりくだってまで仲良くはしない」という姿勢だったので、韓国の人からしたら自分たちの権利や意見を主張してくれる大統領でした。
今回のユン・ソギョルさんはそのような意味では、「いまのところどちらでもない」ように見えますが、今後に期待できるかもしれないというところです。
無理して日本に合わせていくようでもないし、無理やり我を貫くようにも見えません。
もともとの彼の公約としては、対日関係を修復するといったことも掲げていましたが、「対日関係は原則的な態度を貫くべきだ」といった韓国内の世論も無視はできないようです。(参考:朝日新聞)
そんななか、3月10日の会見では、彼が目指す日韓関係として「過去よりも未来に何が両国の利益になるのか、よく考えていくことが重要だ」と話していました。(参考:東京新聞)
日本語の勉強を始める人も増加!
また彼は、若者や企業の立場に立って、多くの政策をおこなおうとしていることからも、日本との取引を行っている会社や日系企業などにもメリットのある政策があるのではないかと期待している人たちもいます。
Withコロナが進み、筆者が日本語を教えている生徒たちも日本の大学に合格し、次々とビザの申請を始めました。最近は、ビザを準備する人や会社が増えてきたようです。
これからまた日本への出張やオフラインミーティングが増えてくることが予想されるなか、今回のユン大統領の政策で日韓関係の交流がまた増えることを見越して日本語をまた勉強しだす人も増えました。
実際筆者の生徒さんのなかにも、これらの準備のために日本語授業を申請した人が多くいます。
どうなるかはまだまだわかりませんが、筆者が知っている限り、韓国にいる多くの人が少しでも日韓関係がよくなることを望んでいます。今後、日韓関係がよくなってくれたら嬉しいです。
- image by:Shutterstock
- ※掲載時の情報です。内容は変更になる可能性があります。