6歳の女の子を持つママライター、EMIです。
私の母は、アルツハイマー型認知症。認知症と診断されてから5年が経ちます。介護度は「要介護2」で、現在は高齢者住宅で介護サービスを受けながら生活しています。
前回は、離れて暮らす母が認知症になってから高齢者住宅に入居するまでについて書きました。
今回からは、母が認知症になってから大変だったこと、それをどのようにして乗り越えたかをご紹介したいと思います。
認知症が進行すると、問題行動に悩まされることが多くなります。今回は、そのなかでも「お風呂に入りたがらない行動」についてどのように乗り越えたのかをご紹介したいと思います。
これは、あくまで私の母に対して行った対応なので、これが正解というわけではありませんが、認知症のご家族がいらっしゃるかたのお役に立てば幸いです。
認知症になるとお風呂に入りたがらなくなるのはなぜ?
認知症のご家族をお持ちのかたで、「風呂に入りたがらない行動」に対してお悩みのかたは多いのではないでしょうか。
では、認知症になるとなぜお風呂を嫌がるようになるのでしょうか?色々と調べた結果、次のようなことが原因なのではと考えられていました。
- 入浴の仕方を忘れてしまった
- 裸を他人に見られるのに抵抗がある
- 入浴する気分ではない
- 入浴に対して恐怖がある
母がお風呂に入りたがらない理由とは?
母がお風呂を拒否するようになった理由は、食後の腹痛です。
お風呂に入って体をあたためると腹痛がひどくなるという思い込みにより、お風呂を拒否するようになりました。
腹痛の原因は、数年前に切除した大腸ポリープからくるもので入浴で腹部をあたためてはいけないと思い込んでいたのです。
大腸ポリープを切除したのは、かなり前のこと。実際に大腸ポリープを切除したことにより、何年も腹痛が起きるのか病院の先生にも確認しましたが、そのようなことはあまり考えられないとのことでした。
その後も腹痛を訴えてお風呂を拒否することが頻発にあったので、「何かほかの病気では?」と思い、病院で検査を受けることに。
しかし、結果は異常なし。「精神的なものではないか」と診断を受けました。
食後に腹痛は必ず起こる、入浴で腹部をあたためてはいけないという思い込みが母のなかではとても強かったのです。そしてその結果、お風呂を拒否するようになりました。
認知症が進行すると思い込みも強くなるので、なおさら対応が難しくなってくるのです。