“最初の1冊”におすすめな3つの理由
著者であるパレットークはセクシュアリティやジェンダーのほか、性にまつわるモヤモヤやダイバーシティについてマンガで読み解くSNS中心のメディアで、TwitterやInstagramを中心に発信しています。
LGBTQ+を学ぶ最初の一冊に「マンガでわかるLGBTQ+」をおすすめする理由は、次の3つ。
1.基礎からマンガで学べてわかりやすい
第一章の「LGBTQ+ってなんだろう?」では基礎からマンガで解説していくので、“なんとなく知っている”部分から学ぶことができます。
以降の章では体験談をマンガで紹介しているので、事例もわかりやすくなっているのがこの本の特徴です。
普段本をあまり読まないもしくは活字が苦手であったり、LGBTQ+に対して難しいのではと感じているかたでもマンガであれば活字のみの書籍よりも内容に触れやすいのではと感じました。
マンガの補足として用語や関連する事象について資料や解説もされているので、わからないことがあっても安心です。読んでいくなかで浮かびやすい疑問も、FAQでこまめに回答してくれています。
2.当事者の体験談も掲載
二章では当事者の体験談をマンガで紹介しています。当事者が置かれがち・言われがちな状況やフレーズなど、いわゆる当事者にとっての“あるある”をシチュエーションを交えて読み取ることができます。
その体験談がどんなジェンダーやセクシュアリティの当事者によるものなのか、登場する当事者のキャラクターのものとして「生まれたときに割り当てられた性」「性自認(自分の性をどう認識しているか)」「性的指向(好きになる性)」がページ内に明記されています。
読みながらどんなジェンダーやセクシュアリティが該当しているのか、確認しながら読むとよりわかりやすいと思います。
異性愛者のかたにはもちろん読んでいただきたいのですが、自分が当てはまるジェンダーやセクシュアリティ以外は意外と認識に違いがあることも珍しくないので、当事者のかたも読んでみると発見があるかもしれません。
3.ワークが豊富
読んで学んだあと、学んだことを更に自分事にするために役立つワークも複数掲載されています。
第一章では「性のあり方ノート」として自分のセクシュアリティを紐解きます。異性愛者のかたには一見関係なさそうなワークですが、改めて自分のセクシュアリティやジェンダーに向き合うことは学びにも繋がるのでぜひやってみていただきたいです。
第二章のワーク「カミングアウトの心構え」はカムアウトされる側、する側の両方の場合が用意されています。
する側、される側それぞれに寄り添う内容になっているので、これからカムアウトを考えているかたや「カムアウトをされたらどうしたらいいの?」という疑問を持っているかたにおすすめです。