ジェンダーとセクシュアリティはみんなの問題
本来ジェンダーやセクシュアリティは誰にとっても“自分事”であり、いまは社会的な課題です。
異性愛者にも関わるものとして、「女らしさ」「男らしさ」についてもこの本では取り扱っています。
第三章の該当箇所では、LGBTQ+当事者であるなしに関わらず生きにくさに繋がってしまう可能性のある「女らしさ」「男らしさ」について、一緒に考えられるようになっています。
また、当事者を取り巻く家族や会社、学校といった社会についても第四章、第五章で触れていきます。
同性婚をはじめとする法律に関わる部分や、目指すべきこれからの多様性な社会についてを学び考えることで、日々報じられるLGBTQ+を取り巻くニュースを読み取るための下地にすることができます。
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ニュース全般に言えることですが、下地になる知識があるとニュースに対する見方や解像度が変わり、それまで見えなかった社会のなかにある課題や、背景を読み取ることができるようになります。
マイノリティの立場に置かれた人に思いを馳せることができるようになれば、LGBTQ+以外の社会的なマイノリティへの理解のきっかけにもなるかもしれません。
なにより学んで知ることは、あなたの身近にいるかもしれないまだカムアウトをしていないだけの当事者に寄り添うことに繋がるはずです。
人によってはこれまで「LGBTQ+」や「ダイバーシティ」、「多様性」といった言葉を重要な課題であることは認識していても、比較的近年登場した概念として難しくとっつきにくいもののように感じてしまっていたかもしれません。
しかし本当はこれらの言葉が登場する前からそれぞれがマイノリティとして存在していて、相手を思いやることを念頭において知ろうとしていけば、そんなに難しいことではないと思います。
「なんだか難しそう」そう感じていたかたでも読みやすい内容になっているので、ぜひ読んでいただきたいです。
読みやすいということは幅広い年齢や立場のかたが触れやすいと思うので、職場での研修のスタート時や学び直し、お子さんへの教材としても役立つ1冊だと思います。
この本をきっかけにして関連の書籍に手を伸ばしてみるのもよいと思います。LGBTQ+を学ぶ最初の1冊として、「マンガでわかるLGBTQ +」をよかったら読んでみてください。
- image by:Unsplash
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