個の国・アメリカは「チーム」に帰属したがる?
多くの人を巻き込む「団体行動」は、個人という個体を消してくれるから、恥ずかしくもなくみんなで応援歌なんてものを歌うこともできるのでしょう。
団体行動は、個人を消す。だからこそ、大胆になれる。
そう考えると、個人主義と言われるアメリカ人たちって、実はシャイなのではないでしょうか?
団体で歌を歌ってチームを応援するという行動に対して、そういう文化がないアメリカ人の方が「みんなで歌うなんて、恥ずかしい…」と消極的なような気がします。
束になると強さを発揮する日本、そしてみんなと同じように「右向け右!」をすることができる日本。
対して、そもそも「束」に慣れていないアメリカ。個人主義・個の主張が強いアメリカ人。
でも野球の応援だけを見ると、アメリカ人の野球の応援は、選手個人というよりもチームに対して向けられることが多いんです。
大谷選手個人に対する声援はもちろんありますが、全体的には非常に少なめ。
アメリカのスポーツ観戦で聞く声援の多くはチーム名が強調されていて、選手個人ではなく、つねにチーム全体に向けられた応援であることが多いと思います。
応援団として、団体で応援する日本と、個人で応援するアメリカ。でもアメリカの人たちは、地元のチーム(団体)の勝ち負けを応援します。
束になれないアメリカだからこそ、そこに対する帰属意識をそのまま表しているのかもしれません。
“個”の国アメリカに住むアメリカ人は、団体行動ができないからこそ、チームやコミュニティーに帰属したがるのでしょう。
実は日本の団体行動、その強さをアメリカはうらやんでいて、恐れています。
私個人は集団になって声をあげることもしないし、みんなで同じように踊ることもしないし、同じような恰好を好みません。個人主義でありながら、人にあまり関心がなく、とやかく「主張」はしません。
自分が「そっとしておいてほしい」人だからです。日本にいれば、自分以外のハッピーバースデーにも寛容ですが、アメリカではガン無視する私です。そもそも、誕生日なんてどーでもいい!
- image by:Unsplash
- ※掲載時の情報です。内容は変更になる可能性があります。