「主婦業に向いてない」とわかったいまとこれからの未来
わたし自身は、知らない世界を味わうという意味では堪能しましたが、主婦が向いているかといえば「まったく向いていない」という結論に至りました。でも、とりあえず子どもがひとり立ちするまでは頑張ります。
「卒母宣言」をしたあとは、がんばって稼いでマメな夫に主夫をやってもらう「卒主婦宣言」もしたいなぁと思ったり。
人間ほんと、向き不向き、得意不得意がある。なんとなく日本の風潮は「不得意を克服してまんべんなくできるように」という志向だけれど、主婦業が向いていないわたしが苦手を埋めるべく頑張ってみたけれど、不得意で苦手で嫌いなことを頑張るのは難しい。
趣味でやってるフラメンコは、身体能力的に向いていないけど、好きだから不得意でも頑張れる。家事は向いてないうえに嫌い。
だけど、しなくちゃいけないなら「自分ができる範囲でがんばる」って大事。カエルは鳥みたいに飛べないもの。
「まんべんなく」じゃなくてもいいし、自分ができる範囲でやる。その代わり、ほかに自分が得意で役に立つことをやることで貢献するって考えに変わってきました。
主婦業とはかけ離れているけど、ネットが得意なわたしは家族旅行の手配などすべて請け負っていたり、スマホの使い方や光回線の契約などもすべて担当。夫はこういうのがさっぱりわからないから、こういうときは思い切り役立てる。
一緒に生活するならやっぱりわたしが家事ができたほうがいいのかもしれないけど、「なんでできないの」「頑張っても無理」「理解不能」と、お互いぶつかって、諦めて、妥協して、河原の石みたいにお互い角が取れて丸くなって、「しょーがないよね」と共存している感じも悪くない気がします。
これからも「子持ち主婦」を続けるけれど、その在り方は世間の思う形でなくてもいいし、わたしなり、わが家なりの形を作ればいいと16年間奮闘してやっと思えるようになってきました。
そして子持ち主婦ができる仕事の選択肢が少ないという現実も、これからはわたしを実験台に、結婚出産を機にキャリアが止まった後、どうやって自分らしく生きていくのかを模索したいです。
人の生き方も価値観も十人十色。「子持ち主婦」というくくりのなかに入って生活しているわたしですが、日本の片隅で、試行錯誤しながらできることを頑張っていこうと思っています。
まだまだ言いたいことは胸にあふれていますが、長くなったのでこのあたりで筆をおくことにします。
最後にひとつ。わたしたち、そんな苦境のなか、ほんと毎日頑張ってるよね。全国の子持ち主婦のみんなも、一緒に手を取り合ってめげずに頑張ろう。ファイティン!
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