「トイレ入ります!」「お風呂入ります!」と必ず宣言
「我が家はトイレに行くときや、お風呂に入るとき、必ず『トイレ入ります!』『お風呂入ります!』と宣言するんです。そして家族が『行ってらっしゃい!』というのがセット。帰ってきたら『戻りました!』『おかえり!』と言い合います。それが普通だと思ってたのですが、あるとき友達に『なんで毎回トイレ行くとき宣言してくの?』って言われて、初めて我が家だけなんだって知りました。結構『そんなの知らんけど』って思われてたらしく…めっちゃ恥ずかしかったですね」
それまで、友達が宣言をしないことや『おかえり』といったら不思議そうな顔をされたことに、少し違和感を覚えてはいたという美優さん(仮名/21歳)。友達に指摘され、初めて自分の家だけのルールだったことに気づきます。
ところがこのルール、結構採用している家も多いようです。
「その当時付き合っていた彼氏の家も、私の家と同じルールを採用していたんです。だから、珍しすぎるわけではないと思うんですよね。ちなみになんでこんなルールがあるのか聞いたら、トイレやお風呂場で倒れられたときにすぐ気づけるからと言われました。災害時にも『美優はどこにいるんだ?!』『お風呂です!』『閉じ込められてる!助けなくちゃ!』とすぐ迎えるからとか。幸いそんな事態になったことはありませんが、家族の優しさや思いやりが表れたルールなんだなぁと思うと、別に嫌だと感じることはないですね」
生まれたころから定着しているルール。なかなか変えることも難しく、友達に指摘された後もトイレ宣言は辞められないと言います。
最近では、友達も宣言してくれることが増えたそうですよ。
クリスマスイヴは絶対家族で過ごす
「クリスマスイヴは絶対に家族で過ごすという決まりが我が家にはあります。友達と過ごすとか、彼氏と過ごすとか、ましてやバイトをいれるなんてこともNG。絶対に家族みんなで過ごすのが幼いころからのルールでした。両親も仕事を早く切り上げて帰ってくるので、みんなそうなんだろうなと思っていたんですが…別に絶対家族で過ごさなきゃいけないなんて決まり、ないんですね」
麻衣さん(仮名/24歳)がそれに気づいたのは大学生のころでした。
「大学のサークルで、クリスマスパーティーをしようということになったのですが、その日が24日でした。クリスマスイヴは家族と過ごすから25日にしようと、と言ったら『え!?』と。クリスマスイヴって家族のためにある日じゃないんですかと聞いたら、またまた驚かれて…家族仲がいいんだねって言われました。それで仲のいい友達にこっそり聞いてみたら、うちにはそんなルールないよと。その年は結局私はサークルの集まりに参加せず家族と過ごしたのですが、これが一般的じゃないんだと知って衝撃的でしたね」
しかし、その後も麻衣さんは家族のためにクリスマスイヴの予定を空け続けていると言います。
「家族だんらんの時間って、思っている以上に少ないと思うんです。たしかに友達とわいわい過ごすのもおもしろそうだなって思いますが、友達とはいつでもわいわい騒げるので…。いまは家族のために、クリスマスイヴを空けておこうと思っています。それも親孝行のひとつかなって!それに、毎年プレゼント交換を家族でするの、結構楽しいんですよね」
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