僕のパワースポット
気づけばデザインフェスタは、僕にとって特別なイベントになっていました。
美術に関する講義のレポート発表の番が周ってきた際にデザインフェスタで見つけた作品の紹介をしたこともあったし、大学在学中に2度、出展側も経験しました。
正直に言うと客足はよくなかったけれど、それでも手に取って喜んでくれた人たちがいたことはたしかな収穫でした。
大学在学中だけでなく卒業してからも毎年、年に2度開催されるどちらかには足を運び続けています。いまでは、デザインフェスタは僕のパワースポットです。
長く開催されるうちにデザインフェスタ自体にも変化があって。僕が足を運び始めた当時、まだメインカルチャーになり切る前のサブカルチャーにおける“アングラ”の部分も色濃く残っていた時期。
いつからかハンドメイドやオリジナル作品の即売会としての要素が強くなり、また、西ホールだけの開催から西ホールと南ホール全体を使用しての開催になり大幅に出展者が増えたことで出展者の幅もかなり広がっています。
いまは推しの作家も数名いて、主にその人たちを目当てにブースを周っているけれど、一番の目的は会場に満ちた「好き」のパワーと熱気を感じること。通い始めたころもいまも、それは変わりません。
ものを書いたりつくったりするうえで、こんなに元気をもらえる場所はあまりないんじゃないかと思います。足を運ぶ度、「僕も頑張ろう」と思わせてくれるイベントです。
僕だけではありません。多くの作家たちや来場者のなかには、同じように長くイベントを愛している人が少なくありません。
もしくは期間は短くとも、このイベントが「好き」で、元気をもらっている人たちがいる。だからこそ今回の事件のようなことが今後起きないよう、運営には尽力してもらいたいです。
そしてこれからも、いい部分は変わらず多くの人の「好き」の居場所であり続けてほしいと、切に願っています。
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