「遠距離恋愛」は、会いたいときにすぐ会えなかったり連絡が途絶えると浮気の心配がよぎったりと、何かと不安を抱えやすい恋愛。
好きな人のそばにいられないことを悲しいと感じる反面、寂しさを割り切って自分の時間に集中することも可能で、価値観は人それぞれです。
遠距離恋愛をどう捉えるか、男女によって違いはあるのでしょうか。遠距離恋愛経験者に聞いた意見をもとに、それぞれの心理をご紹介します。
遠距離恋愛に対する考え方の違い
1.連絡の頻度
離れているからこそ、こまめにLINEや電話をして愛情を確認したいと思う女性は多く、男性の場合は反対にそこそこの頻度でいいと思う人が多い印象です。
常に連絡を取り合うことに窮屈さを覚え、「スマホに縛られたくなかった」と口にする人もいました。
連絡は愛情の確認だけでなくお互いの状況を知らせ合う役割もありますが、まめに伝えることが苦手なのは、LINEで送る文章を考えるのが大変だったりほかのことに集中していたりと、細やかさを持ちづらいからかもしれません。
でも「彼女からのLINEには必ず返事をする」と答える男性は多く、連絡そのものを避けたいわけではないのですね。
2.「時間」の使い方
離れている時間のほうが多いのなら、それを有効に使おうと思うのは男女で共通しています。
「趣味に没頭する」「好きなことの腕を磨く」など、自分のために使える時間が多いのは遠距離恋愛のメリットで、恋愛以外の楽しみに費やすのは男女で変わりません。
一方で、平日の夜や週末など、手の空いた時間は恋人とLINEのやり取りや電話をする時間がほしいと思う女性に対し、男性はひとりになれる時間こそゆっくり過ごしたいと思うことがあって、そこですれ違いが発生したケースもありました。
男性のほうは自分の好きなことに時間をあてたいけれど、女性は自分と向き合う時間を求めるのですね。
遠距離恋愛で長続きしているカップルは、このすれ違いを避けるためにあらかじめ話すタイミングを約束していることも多く、心が触れ合える時間をふたりが大切にしたいと思えることが、愛情を失わない秘訣とも言えそうです。
3.愛情の伝え方
顔を合わせて愛情を伝え合う機会が少ないのなら、言葉で届けたいと思うのが女性。遠距離だからこそ、気持ちは隠さず伝えあいたいと考えます。
対して、男性のほうは照れや恥ずかしさから「言わなくてもわかってほしい」と思うのは遠距離恋愛でも変わらず、愛情を口にすることが少なければ女性のほうは不安を覚えるのも、よくあることです。
男性のなかには「自分が順調に過ごしていることが愛情の証になる」と考える人もいて、仕事がうまくいっていることや健康に問題がないことを伝えて安心してもらおうとします。
それでも、男女ともに願うのは「会いたいと思ってほしい」ことで、「好きだ」とはあえて言わないけれど会いたい気持ちは素直に口にすることで、次のデートへの期待をふくらませます。
4.生活スタイルの違い
恋人が近くにいなくても、恋愛の優先度が高い女性が多いのも印象的でした。
「きょうは彼氏とテレビ電話をする日だから」と予定に合わせて生活しますが、男性のほうは仕事の都合などで最優先にはできないときもあり、足並みが揃わないことがあっても「仕方ない」と割り切ります。
常にすぐ会える距離でないためフォローが難しく、彼氏に仕事やプライベートを優先されると「私だけが好きなのかな」と悩む女性は多い印象です。
男性のほうはそんなつもりは決してなく、申し訳ないと思いながら謝罪を繰り返しますが、生活スタイルの違いから生まれる問題はお互いの理解が重要です。
恋愛の優先度を高くしたくても難しいときは、愛情が薄くなったから連絡の約束ができないと思わせるのではなく、「後で必ず埋め合わせをする」姿勢が欠かせません。
忙しい男性でも、愛する彼女のためならその機会を作ることを忘れず、お付き合いを続けられるように努力します。
5.「将来」をどうするか
遠距離恋愛は、「いつまでその状態でいるか」の問題を避けて通れません。
どんな交際でも、続けるのであればいずれは結婚など次のステージに進むことを考えますが、遠距離恋愛の場合はどちらかが引っ越しなどを求められ、環境の変化はより大きな負担になる可能性もあります。
そのため、将来についてより慎重に考えるのが男性でした。それは自分が彼女を呼び寄せる側となる場合、責任の重さを自覚するからだそうです。
結婚について彼氏の口が重いと悩む女性は多いですが、女性は決断を待つ側になることが多いため、ここでも気持ちのすれ違いが発生しがち。
続けるか別れるか、の2択になりやすいのが遠距離恋愛で、恋人のことが好きでも一緒に未来を描けないと思ったら別離を選ぶのは、男女ともに共通しています。
将来に対する考え方は、男性でも女性でもきっぱりとした決断を求められるため、「慎重かつ深い覚悟を持つ」のが遠距離恋愛と言えます。
「好き」をより大切にしたいのは男性も女性も同じ
好んで遠距離恋愛を選ぶ、という人は少ないと思います。
恋人と常に近い距離でいたいと思うのは自然なことで、事情があって遠く離れることは、寂しさや不安をどうしても避けられません。
だからこそ、「この人が好き」という気持ちをより大切にしたいのは、男性でも女性でも等しく意識します。
月に一度のデートでも、全力で楽しめるようにあれこれと思惑を巡らせる人は多いはずで、そんな姿勢が愛情を維持するには欠かせません。
お互いを信頼して交際を続けるには、愛情を伝えあう機会を大切にするのが当たり前です。
考え方や価値観に男女の違いはあっても、根底にあるのは同じ「好き」という恋愛感情で、それを忘れないことが遠距離恋愛では必須と言えます。
距離に負けない関係を築くには、まず自分自身が相手を思う気持ちを慈しんでいくことが、長続きする秘訣なのですね。
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