こんにちは。韓国在住6年目、日本語教師でライターのHAZUKIです。在韓ならではの生きた韓国情報をお届けします。
今回は筆者が韓国で暮らしながら感じた、「妊婦への配慮」についてご紹介します。
ただ、私は妊娠したことがないので、実際妊婦さんとは感じることが違うかもしれません。あくまで、日本人の女性目線で感じたことをお話ししますね。
韓国は日本よりも配慮がある!?
個人的に、韓国は妊婦にかなり配慮がある国ではないかなと思います。
韓国は、日本よりも子どもや妊婦に対するケアや気遣いが多いです。
昔から「妊婦はたくさん動いてはいけない」「産後2週間は絶対何もしていけない」と言われていて、周りの人が妊婦をケアする場合がほとんど。
韓国で出産した日本人の知り合いに聞いた話では、「韓国ではいい意味で病人扱いだった。何かしようとしたら全部止められて、全部変わりにしてくれたし、社会的なサービスも多かった気がする」と話してくれました。
妊婦のためのサービス
では、実際に妊婦のためのサービスを見ていきましょう。
1.チョリウォン
みなさん、「チョリウォン」という韓国語を聞いたことがありますか?
チョリウォンとは、頑張って子どもを産んだお母さんが産後ケアのために過ごす施設のことで、食事も子どものケアもマッサージもすべて完結できます(※もちろんそれぞれのチョリウォンによって受けれるサービスは違います)。
チョリウォンに行くのは義務ではないのですが、「こんなに頑張ったんだから」「これから育児で大変になるんだからこれぐらいは…」という気持ちで、両家の両親やパートナーがいくら高くてもできるだけいいところを探して送ってくれる場合が多いです。
このサービスが終わった後も「トウミ」と呼ばれる育児・家事のエキスパートのおばさまをしばらく雇って、サービスを受けることも一般的。
日本にはあまりない文化なので、日本の有名人や芸能人はわざわざ韓国に行って出産することもあると聞いたことがあります。
2.妊婦席
韓国では、電車やバス、たまに駐車場にも「妊婦席」があります。その名の通り、妊婦のための優先席です。その座席だけピンク色なので、見ればすぐわかります。
ただ、優先席が4つあるとしたら妊婦席は1つしかないということで妊婦たちが怒っているというニュースがありました。韓国人からすると、これでは足りないようですね。
日本人女性の筆者からすると、韓国では妊婦席がなくてもすぐみんな席を譲ってくれるので1つでも十分なのではと感じます。
最近起きた妊婦に関する事件が物議
しかし、たまに妊婦であることを悪用することもあります。
たとえば、車事故を起しておいて「妊婦が乗っているのにどうしてくれるんだ!精神的ストレスを受けて流産でもしたらどうする!」と言われれば、保険会社も妊婦側を優遇することもあります。
ですから運転中に「妊婦が乗っています」のステッカーが貼ってある車をみると、優先するよりも「避ける」場合が多いです。
また最近エステショップで1万円相当のディフューザーを盗んだ女性が店から訴えられ裁判になったのですが、「妊娠中で法廷にいけない」「母子ともに具合が悪いから出席できない」などの理由で裁判を遅らせたという話があります。
この事件から「妊婦は犯罪をしてもいい」という言葉も出てしまったほどです。
こんな事件が重なれば、頑張っている妊婦に対しても冷たい目が向けられるんじゃないかと不安に感じる女性が多いです。ただでさえ超少子化が進んでいる韓国なのに、これは深刻な問題になりつつあります。
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