現代の職場では、多くの人が仕事のプレッシャーを感じながら働いているのではないでしょうか。プレッシャーを感じる状況はさまざまであり、適切に対処しないとストレスとなり、心身に悪影響を及ぼすことも。
そこで今回は、株式会社エミリスが行った調査を基に、仕事のプレッシャーを乗り越えるための方法や心構えを具体的にご紹介。実際に多くの人々がどのようにプレッシャーに対処しているのか、その実態に迫りつつ、プレッシャーとの賢い付き合い方を探っていきましょう。
失敗したらどうしよう…仕事のプレッシャーを感じる瞬間

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まずは、仕事をしている中でプレッシャーを感じる瞬間について考えてみましょう。調査結果によると、ダントツで多かったのが「責任が大きいとき(36.0%)」という回答でした。次いで「納期が厳しい(17.4%)」「慣れていない仕事(9.2%)」という結果に。
共感できる回答が多くランクインしていますが、それぞれ回答した人の実際の声を詳しく見ていきましょう。
7位 仕事がうまく進まない
「周りよりも仕事が遅いと思ったとき」(20代 女性)
「ミスをして白い目で見られるとき」(30代 女性)
「自分の企画が通ったのに、企画のために要領よくスタッフを動かせなかったとき」(40代 女性)
誰にもミスはあるものですが、「ミスしてしまったとき」や「仕事に対する評判がよくない」と感じたときなど、仕事がうまく進んでいないときにプレッシャーを感じるようです。
ほかにも「上司からミスを指摘されたとき」「ミスして他人からの評価が気になるとき」という回答もあったことから、社内で感じる周囲からの視線や評判が気になってしまう人が多いことがわかりました。
6位 難しい仕事
「BtoCの仕事で、難しいお客様を担当するとき」(30代 女性)
「自分の能力より高度な仕事を任されたとき」(40代 男性)
「前任者が失敗した仕事を任されたとき」(50代以上 男性)
レベルの高い仕事や対応の難しい仕事などを任されたときにプレッシャーを感じやすい人も少なくないようです。「自分の手に負えないかも」「ちょっとミスしたらプロジェクト全体が失敗する」といった気持ちが自身に緊張感を与えているのかもしれません。
チャレンジングな仕事にやりがいを感じる人もいますが、一方でプレッシャーを感じてしまう人もいるということが明らかになりました。
5位 人前に立つ

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「会議で前に立って話すとき」(20代 女性)
「役員などが出席する各種専門委員会での発言を任されたとき」(30代 女性)
「多くの人の前でプレゼンを行うとき」(40代 男性)
学生時代と比べ、役員や上司など目上の人たちに向かって話す機会が多いように感じます。また、社外の人と話すとなると、「会社の名前を背負って話す」ことになるのでよりプレッシャーを感じる人がいるようです。
4位 仕事量が多い
「想像していたよりも仕事の量が多い日」(30代 女性)
「業務がいくつも重なっていて、同時進行で対応するとき」(40代 女性)
「少ない人数で業務を回せるよう、負荷をたくさんかけられているとき」(40代 男性)
仕事量が増えれば時間に余裕がなくなってしまい、「早く仕事を終わらせなくてはいけない」という負荷を感じやすくなります。時間に迫られながら仕事をするとミスもしやすくなってしまうので、7位の「仕事がうまく進まない」にも繋がるでしょう。仕事量が増えてしまう要因として「人手不足」が挙げられていることから、社会の問題も浮き彫りになっているように感じます。
3位 慣れていない仕事
「今まで経験したことのない、新しいジャンルの仕事を任されたとき」(20代 女性)
「新しい患者さんの担当になったとき」(40代 女性)
「前例のないプロジェクトを任されたとき」(40代 男性)
6位の「難しい仕事」と同様に、慣れていない仕事をするとなるとうまくできるか不安になりがちです。新しい業務や未経験の分野に挑戦する際は、仕事の手順やコツを把握しなくてはならないため、慣れるまでプレッシャーを感じやすいのだと考えられます。
2位 納期が厳しい
「音声・映像編集の仕事をしています。複数の案件を掛け持ちしているなか、短納期のイレギュラーな仕事が入ってしまったときはプレッシャーを感じます」(30代 男性)
「答えがない課題に対して、締め切りが迫っているとき」(40代 男性)
納期1週間で、100ページを越えるWebサイトのリニューアルを任されたとき」(50代以上 女性)
2番目に多くの票を集めたのが「納期が厳しいとき」。時間の制約や急な仕事の依頼により、タスクを期日通りに終わらせなければならないというプレッシャーを感じる人が多いことがわかります。特に、納期が短い上に量が多いという状況では、プレッシャーは一層強くなるようです。
1位 責任が大きい
「大きなプロジェクトの責任者を任されたとき」(20代 男性)
「新人さんがやった仕事の最終チェックをお願いされたとき。私がミスを見逃すと事故になってしまうから」(30代 女性)
「プロジェクトリーダーや重要な任務を任されたときや、多額の予算を扱うときです。またミスが許されない、人命に関わる仕事をしているときです」(40代 女性)
大きなプロジェクトを任されたり、リーダーとしての役割を果たさなければならないとき、責任が大きいことからプレッシャーを感じる人が多いようです。自分が失敗するとチームやプロジェクト全体に影響が及ぶ可能性があるため、「失敗しないようにしなければ」という強い責任感がプレッシャーを生むのだと考えられます。
体調にも影響を及ぼすと回答した人が8割も

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仕事のプレッシャーが過度に強いと、心身にさまざまな影響を与えることがあります。調査結果によると、仕事のプレッシャーが体調やメンタルに影響を与えることが「よくある」「たまにある」と答えた人は80.0%に達していることが明らかになりました。これは、プレッシャーが身体に及ぼす影響が非常に大きいことを示しています。
特に、プレッシャーが強くなると、睡眠不足や集中力の低下、仕事の効率悪化などの問題が生じやすくなります。仕事でのパフォーマンスが低下することで、さらにプレッシャーを感じ、悪循環に陥ることがあります。過度なプレッシャーは、心身を傷つけるだけでなく、仕事の質を低下させる原因にもなり得るということです。
そのため、プレッシャーを感じたときは、早めに気分転換を取り入れたり、周囲に相談するなどして、自分をケアすることが重要です。