「自分らしさって、なんだろう?」ふと、そんな風に思ったことはありませんか?
就職、結婚、育児、SNSなど、周囲からの期待や社会の無言のルールに合わせようとするうちに、自分を見失いそうになる。
特に女性の場合、「女性らしさ」というフィルターが無意識のうちに“こうあるべき”という枠を押しつけてくることがあります。
今回は、『cocone(ココネ)』のクレイクリームシャンプーで知られる株式会社はぐくみプラスが、全国の20代~50代の女性295名を対象に実施した「自分らしさと女性らしさ」に関するアンケート調査をもとに、現代女性が抱える“自分らしさ”の迷い、その背景、そして乗り越え方について掘り下げていきます。
8割以上が「自分らしさに迷った経験がある」

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調査によると、なんと82.7%の女性が「自分らしさに迷ったことがある」と回答しました。
これは、ほとんどの女性が一度は自分のアイデンティティに不安を感じたり、違和感を抱いた経験があるということです。
最も多いきっかけは「就職や仕事」

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迷いのきっかけとしてもっとも多かったのは「就職や仕事」(35.1%)でした。
以下の回答からわかるように、社会の中で“評価される存在”としての自分に疑問を抱く場面が多いようです。
- <回答者の実際の声>
- 「転職する際の職務経歴書等の資料作成時、自分の強みがわからなくなってしまった」(20代女性、自営業・フリーランス)
- 「転職を決意して、何社も面接を受けたけれど、結局全滅だった時」(50代女性、正社員)
そして次に多かったのは、「結婚や出産・育児」(26.4%)でした。
人生の大きな転機は、価値観や優先順位を変えざるを得ない瞬間でもあり、同時に“自分らしさ”とのギャップを痛感する出来事でもあります。
- <回答者の実際の声>
- 「結婚や出産をするまでは常に自分が第一。趣味に没頭する楽しい日々だったが、自分よりも人を優先する日々に変わってから、自分らしさを忘れている気がしている」(30代女性、専業主婦)
- 「育児をする上で「周囲の方々と合わせなければ」と必要以上に頑張ってしまい、体調を崩してしまったことがあります。一般的な母親像を必要以上に意識してしまい、自分らしくなくなっていました」(40代女性、自営業・フリーランス)
また、現代ならではの要素として見逃せないのが、SNSの影響です。
インスタグラムやXで流れてくる“キラキラした日常”は、しばしば現実よりも編集された世界。
それだとわかっていても、「友人はバリバリ働いている」「子育てが順調そう」など、つい他人と比べてしまうのが人の性です。
自分らしさを取り戻すために。最も多かったのは「価値観の見直し」

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では、自分らしさに迷ったとき、どうすれば乗り越えられるのでしょうか?
今回の調査で最も多かった対処法は、「自分の価値観についてじっくり考えた」(134票)でした。
自分の思いや行動パターンを客観視することは、他人に合わせた“誰かのための自分”から、本来の自分を見つけ出す第一歩なのかもしれません。
- <回答者の実際の声>
- 「自分の考えをノートに書き出したり、身近で見つけた言葉を書き出したりして自分の価値観を把握しやすくした」(20代女性、パート・アルバイト)
- 「当初は混乱や自己嫌悪に陥りましたが、他人といるときの自分と一人でいるときの自分の性格が違うことを、まずは自分で認めました。同じような悩みを抱えている人もいることを知って、無理になにか一つの性格や考え方を自分らしさだと思い込む必要はないことに気がついてからは楽になりました」(40代女性、無職(求職中を含む))
そして次に多かったのは、「家族・友人・パートナーに相談した」(75票)という回答。
誰かの目を通して見た自分が、自分自身を見つけ直すヒントになることもあるようです。
- <回答者の実際の声>
- 「就活で自分を否定された感覚がひどく、友人や恋人に相談しました。そこで、就活で自分の価値が決まるわけではないことに改めて気づき、心を保つことができました。(30代女性、パート・アルバイト)
- 「友達と話して「あなたって〇〇だよね」と言われた時。『良くも悪くも、これが私だから!』と笑顔で言うと、意外にも『そんな風に言えるなんてすごい!』と褒めてくれ、認められた感じがしました。(40代女性、専業主婦)

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価値観の変化についても尋ねたところ、最多だったのは「自分が『したい』と感じる物事に集中するようにした」(128票)、次いで「他人との比較をやめた」(109票)という結果に。
- <回答者の実際の声>
- 「自分が好きなこと、したいことを行動としておこなうようにしています」(20代女性、正社員)
- 「『しなければいけない』と思うことをやめたとき、何もしなくなったとき、ふと自分がしたいことが思い浮かんだ」(30代女性、自営業・フリーランス)
- 「1人で好きなことができる時間を一日作ると、子供たちのことばかり考えていることに気づいた。『あ、今は自分のことを無理に探さなくてもいいんだ』と思え、子供たちのことを考えて行動している自分が好きになれた」(30代女性、正社員)
こうした回答からは、“自分らしさ”とは何かを探すというよりも、“自分の気持ちに忠実でいること”こそが、自分らしさにつながるのではないかという気づきが見えてきます。
半数が感じた「女性らしさの押し付け」

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一方で、「女性らしさ」については賛否が分かれました。「自分らしくいるために女性らしさも大切だと思う」と答えたのは56.9%。
「女性らしさ=仕草や言葉遣いの上品さ、美容やファッションを楽しむこと」とポジティブに捉える声も多く見られました。
- <回答者の実際の声>
- 「言葉遣いや仕草が上品」(20代女性、正社員)
- 「美容やファッションなどを楽しみながら自立していること」(30代女性、無職(求職中を含む))
- 「女性であることを楽しむこと」(40代女性、自営業・フリーランス)
- 「他人に対して優雅さや品位を持ちつつ、自分の個性を失わないこと」(50代女性、パート・アルバイト)

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しかし一方で、50.5%の女性が「女性らしさの押し付けを経験したことがある」とも回答していることが明らかになっています。
こうした経験が“本当の自分”を否定されるように感じ、「自分らしさって何?」という迷いにつながるケースは少なくありません。
- <回答者の実際の声>
- 「親に「女らしくしなさい」、「女の子なんだからお手伝いしなさい」と言われた」(20代女性、パート・アルバイト)
- 「母親からいつも女性らしさを押し付けられていました。女の子なんだから、女なんだからと。女性はこうすべきということを小さい頃から押し付けられて育って、うんざりしていました」(50代女性、専業主婦)
- 「会社では自分より後輩もいるのに、女性だからという理由で電話をとったりお茶を出したり、という雑務を担当させられました」(40代女性、パート・アルバイト)
- 「年末年始に帰省した際に「女性だから」という理由でエプロンを渡され、食事の準備を手伝うよう指示された。男性陣はみんな座ってた」(30代女性、専業主婦)
- 「元旦那に「家事、育児は女がするものだ」と言われた。それを義母に相談したら「女は夫に逆らうものじゃない」と言われた」(40代女性、正社員)
まとめ
自分らしさとは、何かひとつの答えではありません。社会の中で、誰かの期待に応えようと頑張ってきたあなたが、ふと「このままでいいのかな」と立ち止まることもあるでしょう。
でも、それは決して“弱さ”ではなく、“気づき”の始まりです。
今の自分に違和感があるなら、まずはほんの少し立ち止まり、自分の気持ちを見つめてみてください。ノートに書き出すのもいい、信頼できる人に話してみるのもいい。
そして、やりたいことに素直になり、他人と比べない時間を持つことで、少しずつ“今のあなたらしさ”が見えてくるはずです。
“自分らしさ”とは、完璧であることでも、他人に認められることでもありません。「こうありたい」と思う気持ちを、大切にしていけますように。
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