ネガティブな私からポジティブな私へ
振り返ると、「あの瞬間から人生が変わった」という経験はありませんか?
特に後ろ向き(ネガティブ)で、批判的な自分から、前向き(ポジティブ)で建設的、創造的な自分に自然となっていた…。こんな経験ってありませんか?
僕の経験でいうと、会社員時代に営業の仕事をしていたのですが、そのころは本当にコミュニケーションがまるでダメダメで…。
たとえばお客さまには、「この書類では受付できません」「ここの記載箇所が間違っています」などと、何かと否定的な表現ばかり使っていたせいで、仕事がうまくいっていなかった時期があります。
「サービスが悪い!」とクレームをいわれたとしても、「だって、何回説明してもお客さまが理解してくれないんです。間違って書類を提出してきたお客さまの方が悪いんです!」などと、自分のことを棚に上げて他責にしてばかりいました。
前向きな自分になる方法
でもあるとき、いやいや参加させられた研修で、「肯定話法」の練習をさせられました。
それは「~のせいでできません」ではなく、「~になればできます」など、「できる」ことを前提にした表現にするというものでした。
「書類が間違っているから受付できません」ではなく、「書類のこの部分をこういうふうに訂正していただければ受付が可能です」みたいな感じですね。
最初は「どうして間違いを指摘しちゃダメなんだ?」「悪いのはお客さまの方じゃないか」などと、かなり不満があったのですが、そもそもお客さまを不快にすることをしていて仕事がうまくいくはずがないくらいのことは理解していたので、仕方なく、渋々練習をしていました。
でも実際に現場で活用してみると、肯定的な表現をした方が、圧倒的に相手は自分の言葉を受け取ってくれるし、聞き耳を持ってもらいやすくなることを実感したのです。
表現の仕方を否定形から肯定系に直すというたったこれだけのことで、相手の反応がガラッと変わるという経験を通して、正しい知識と技術を知らないことの恐ろしさを実感するとともに、僕自身の学習意欲に火がつきました。
実際、この研修に参加したことが、僕がネガティブ思考からポジティブ思考にシフトチェンジする大きなきっかけになったことは間違いありません。
というのも、相手に対して肯定的に表現しようとするには、まずは自分が否定的な思考を肯定的に変えていく必要があったからです。「自問自答のやり方」を変えたといってもいいでしょう。