こんにちは。韓国在住歴3年、日本語教師でライターのHAZUKIです。Webメディア「by them」で、韓国のいまを切り取り、生の情報をお届けしています。
日本ではコロナ禍で犬や猫を飼う人が増えているようですね(参考:東洋経済オンライン)。
筆者の家には猫が1匹います。コロナ前に韓国のペットショップで偶然出会い、一緒に暮らし始めて2年になります。
きょうはそんな筆者が体験したことを織り交ぜながら、「韓国のペット事情」をお届けします。
韓国のペットは「伴侶動物」
筆者は韓国語→日本語の翻訳をたまにしています。以前、韓国のペット事情についての記事を翻訳したのですが、そこで使われていた単語は「ペット」ではなく「伴侶動物」でした。
日本語の“ペット”という言葉には、家族というよりも所有物というイメージがあるので、家族に動物がいる身としては「伴侶動物」という表現、なかなか気に入りました。
しかしこの表現、日本ではまだまだ浸透していないようです。せっかくなので、ここからは「伴侶動物」という表現を使って書いていきますね。
日本とは違う、韓国の“伴侶動物”事情
1.犬と猫とでマイクロチップ装着に違いがある
韓国では伴侶犬へのマイクロチップ装着が義務づけられています。でもなぜか伴侶猫へのマイクロチップ装着をしてくれない病院もあるのです。
韓国ではペットショップから犬を家族に迎えた場合、病院でマイクロチップを装着しなければなりません。日本でも2022年6月から義務化されるようですね(参考:時事通信)。
マイクロチップには生体番号、保護者情報が入力されているので、もし外で保護された場合、無事家に帰ってくることができるというメリットがあります。また保護者のデータも登録されていることから、動物虐待や動物遺棄の予防にもなります。
この話を聞いて、ぜひわが家の猫ちゃんにもマイクロチップを入れてもらおうと近所の動物病院に行ったのですが、そこでは「猫には装着不可能」との返事が返ってきました。「犬には装着の義務があるけれど、猫には装着できない(権限がない)」と。
生体番号があるのにマイクロチップは装着できない?ともやもやしましたが、担当の獣医さんがそう言うのだから仕方がないと、そのときは諦めました。
しかし、この記事の執筆を機にもう一度しっかり調べてみると、猫にマイクロチップを装着できる動物病院もあるとのことです(参考:cctoday)。韓国の記事を見ても、猫へのマイクロチップ装着件数がかなり低いことがわかります。
主な理由としては、次の2つのことがあるようです。
- 猫は基本家で過ごすから
- 犬と違い、猫は捜索願いを出しても救助されにくいから(韓国は野良猫が多いので、野良猫か家猫かの区別がつかない)
とはいえ、万一に備えて、筆者はこのあとすぐに病院を探すつもりです。
2.伴侶動物可の施設が少ない
韓国は日本に比べて 伴侶動物可の施設が少ない…と書こうと思ったのですが、調べてみるとソウルなどの中心部やアウトドア施設などでは、伴侶動物可の場所がかなり増えているようです。
日本同様、コロナ禍をきっかけに家にいる時間が増え、伴侶動物を迎えた家庭が多くなったことが要因のひとつかなと感じます。
日本語教室の生徒さんの話によると、伴侶動物と一緒に泊まれるホテルもいくつかあるのだとか。家の近くにあったら行ってみたいと思います。
韓国では昔、猫に対してあまりよくないイメージがあったようで、猫が家族として迎えられるようになったのはここ20年ほどのことだといわれます。
ペットショップに行くと、猫の食べ物やおもちゃは日本製のものがかなり多いです。まだ猫グッズに関しては「よい物=日本製」のイメージが残っています。わが家の猫グッズもほとんど韓国で買ったものにも関わらず日本語が書かれている物が多いです。
もし韓国の友だちが猫を飼っているとしたら、日本製の猫グッズをプレゼントしたら喜んでくれると思いますよ。