こんにちは。韓国在住歴3年、日本語教師でライターのHAZUKIです。Webメディア「by them」で、韓国の今を切り取り、生の情報をお届けしています。
2020年の末にお話した「日韓のクリスマスの違い」についての記事は、ご覧いただけましたか?きょうは「日韓の正月事情」についてお話します。
正月は旧暦!
韓国で正月は「ソルラル」と言います。韓国のソルラルは旧暦なので、2022年は2月1日です。日本と1カ月も差がありますね!
1月1日も新年最初の日なので休むのですが、2日からはみんな普通に働きます。日本のように新年の正月休みはありません(日本と取引をしている生徒はこれを知らず、1月2日から5日まで電話もメールの返事もなかったのでとても焦ったそうです)。
正月休みがない代わり、2月1日からは大型連休がスタート!2月1日の前後が、「ソルラル休み」になります。
今年は、月曜日から水曜日がカレンダー上の休みで、多くの韓国人が木曜日、金曜日に有給を使います。
これで週末を含めたら、1週間休むことが可能!筆者もこの日は授業を休んで1週間ゆっくり過ごすつもりです。
韓国の伝統的な「正月料理」
日本で正月料理といえば、おせち料理とお雑煮ですね。
韓国はおせち料理はないものの、お雑煮と似た料理はあります。お餅が入ったスープで「トック」と言います。
トックは日本のお雑煮同様、地域やそれぞれの家庭によって見た目や味が違うそう。
以前、日本語のグループレッスンで正月をテーマに授業したときは、「実家のトックに何が入っているか」で生徒たちが盛り上がっていました。
ただこのトック、“正月に食べる伝統的な食べ物”ではありますが、普段の生活でも食べたりします。
レストランで見ることはあまりありませんが、お手軽でおいしいので何気ない日にも食べる機会が多いのが、日本のお雑煮との違いですね。
ほかにも、正月には“先祖にお供えする食べ物”として「チャレ」があります。
このとき、20種類以上の決まった食べ物を用意します。子どもたちはごちそうを食べられるので喜んでいるのですが、大人たちは準備のことを考えると憂うつになる人もいるそうです。
ただこの行事は韓国の昔からある儒教に基づいたものであるので、最近は「うちはこの行事はしない」という家庭や「チャレはするけど本格的にはしない」という家庭もあるとのこと。
また、料理を準備するのが負担になる人のために「チャレの宅配サービス」というものも最近はあるそう。筆者が教えている生徒も、このサービスを利用するつもりだと話していました。
幸い、と言っていいのかわかりませんが、義実家は筆者がちょうど結婚した年に「うちもチャレはやらない」となりました。
周りの日本人妻のなかには、「正月が来るのが怖い」と嘆いている人もいます。
韓国の「お年玉」
韓国もお年玉があります。日本と違うのは、「お年玉をそのまま袋に入れず、そのまま渡す」という点です。
日本ではかわいいお年玉袋に入れて、「いくら入っているのかな~」とドキドキしながら袋を開けた記憶がありますが、韓国はくれた時点で金額がわかります。
おもしろいのは、韓国でも「親にお年玉を預けてはいけない」と子どもながらに感じている子が多いということ。多くの子どもたちが自分の貯金箱に入れたり、自分名義の銀行に入れて貯金するそうです。
ちなみに小学6年生の生徒に「お年玉をどう使いますか?」と聞いたところ、「株式に使おうと思います」との答えが…。韓国では、最近は子どももできる範囲で「財テク」をしている子が多いようです。すごいですね。
これらが、筆者が感じた「日本と韓国の正月の違い」でした。
韓国でも基本的に正月は家族で集まって過ごすので、レストランやカフェなどはチェーン店でなければしまっているところがほとんど。この時期に観光に行ってもあまりおもしろくないので、アフターコロナ以降も正月は避けて旅行するのをおすすめします。
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