YouTube、TikTok、Instagram、X(旧Twitter)…SNSの普及により、さまざまな美容情報があふれています。
あまり知識がない人でも気軽に発信できてしまうため、プロから見ると「これっておかしいな」と思うものはたくさんあるそうです。
そういった間違った情報を鵜呑みにし、やり続けてしまったことでマイナスな結果になってしまった。よかれと思ってやっていたことが実はNGだったという美容法もいくつかあるでしょう。
今回は、株式会社R’VIVO代表取締役で美容のプロ・岩崎るみさんの「かえって老ける!間違った美容法ワースト5」の解説をご紹介します。
ワースト5位.シートマスク(シートパック)
よかれと思ってシートマスクをつけている方はとても多いのではないでしょうか。
よい商品もたくさんありますし、プラスになることもあるのですが、使い方を違っていたらNGです。
それは、長い時間貼ること。長時間保湿パックをすると、逆に乾燥を引き起こしてしまいます。
たとえば、お風呂にずっと浸かっていると手がしわしわになりますよね。しかし、お風呂から上がるともとに戻ります。
これは、体や皮膚にはもとの状態に早く戻ろうとする「恒常性」という機能が備わっているため、皮膚がたくさん水分を含んでしまうと、早く戻さなくてはと、恒常性により水分を一気に蒸発させてしまうからです。
シートマスクを長時間貼っているということは、顔の皮膚がふやけているのと同じ状態のため、外した瞬間に必要な水分まで一気に飛ばし、乾燥を引き起こしてしまいます。
乾燥すればするほど、小じわが増え、たるみます。シートマスクは絶対に時間を守りましょう。寝たままつけることもやめましょう。
ワースト4位.過剰なスキンケア
スキンケアは、やればやるほど綺麗になると思っていませんか?実は、お肌は最低限のケアをするだけで活性します。
色々なものを使ったり与えたりしても、お肌には外からなかに入れ込まないという働き「バリア機能」があるため、たくさん入れ込んだところで限界があり、なかには入りません。
ナノ化して入りやすくされている化粧品もたくさんありますが、これらはバリア機能を壊し人工的に入れていくため、一瞬はよいかもしれませんが、やり続けていると身体にとって不要なものがどんどん溜まっていってしまいます。
自分の治癒力やお肌の持つ力を信じて、最低限のスキンケアで十分です。
洗顔後、水分が飛んだら化粧水で保湿する。それでも少し足りないと思ったら、乳液や油分の入ったクリームを少しつける程度でよいです。
ワースト3位.洗い過ぎ・取り過ぎ
洗い過ぎないことがとても大事です。W洗顔もいりません。きちんとヨゴレが取れていれば十分。無理してゴシゴシ取る必要もありません。
肌を守っている角質層を無理矢理剥がすと、ダメージにしかなりません。
ピーリングなどで、表面の死んだ角質を丁寧に落とすのはよいです。しかし、自分でやると必要なものまで落としてしまい、ツルツルしたと勘違いする可能性があるため、プロの手に委ねましょう。
角質は無理に剥がさないようにすることが重要です。お肌を守っているものなので、大事に守っていきましょう。
ワースト2位.オイルマッサージ
たまに使いにはよいと思いますし、NGと言い切るわけではありませんが、連続してやり続けるのがNGです。
たとえば、革製品をクリームなどの油分で磨くと柔らかくなりますよね。皮膚も一緒です。
オイルで摩擦をかけると、皮膚も柔らかくなります。物理的に肌を柔らかくしてしまうとたるみます。
オイルをつけること自体は問題ないのですが、つけてこすったり磨いたりすることはNGです。
やり続けていると、皮膚が柔らかくなって伸びてしまいます。
クレンジングオイルを塗ってマッサージをするのも同様です。いますぐやめてください。
特に、クレンジングオイルは、オイルだけで洗うことができませんし、水で流しても落ちないため、水とオイルを混ぜる成分「界面活性剤」が必要になります。
界面活性剤は洗剤と同じで、過剰に使うとお肌に必要なものまで取り過ぎてしまいます。
オイルで皮膚を柔らかくして、界面活性剤でお肌に必要なものまで取り過ぎてしまうのはお肌にNGな行為なので、やめましょう。
ワースト1位.うえに上げるマッサージ
いわゆる小顔やリフトアップさせるためのマッサージです。
なぜワースト1位なのか?筋肉はしたからうえに上げることによって引き締めることができるので、筋肉を動かすのならよいですが、皮膚自体は絶対にうえに上げてはいけません。
顔の皮膚は「皮筋」と言われ、皮膚と筋肉がくっついています。
たとえば、リフトアップしたいと思って手で頬をうえに上げたら、ほかの筋肉も全部ついていくため、頬とは関係ない筋肉までも動かしよれてしまいます。そうすることで、いらないところにシワがよってしまうのです。
表面上見えなかったとしても、皮膚のなかでその筋肉が勝手に引っ張られて動いているという現象が起こっているため、老化が表に出てくるような年齢になると、余計なところにシワやたるみを引き起こします。
目の周りにシワが多い方は、リフトアップマッサージをしている可能性が高いですし、側頭筋をうえに引き上げたりしていると、間違いなくたるみが起こってしまいます。
余計なところに小ジワを作っている原因は、間違った引き上げのマッサージであることが非常に多いのです。
また、コロコロする美顔器の使い方も注意が必要です。適当に回していると、力加減によっては皮膚の摩擦を起こし、筋肉を色々な方向に動かしてしまうため、不要なところに小ジワをたくさん作ってしまいます。
顔の解剖学を理解し、正しい方向でその部分だけ引き締めるマッサージができないのであれば、やめましょう。
リフトアップと思って若いときにぐいぐい上げていると、変なところにシワができてしまったり、たるんでしまったりするようになります。
マッサージだけではなく、スキンケアをするときも上げないようにしましょう。
岩崎るみさんプロフィール
1974年、兵庫県生まれ。延べ4万人のフェイシャルエステで顔に触れてきた実績を持つエステティシャン。株式会社R’VIVO 代表取締役。一般社団法人フェイシャルレメディ協会 代表理事。
大手エステティック会社でエステティシャンとして勤務し、独立。現在は、神戸市内に店舗とスクール兼セミナールームのスタジオの2店舗を持ち、施術者、スクール講師として活動する2法人の経営者。
予防医学、脳科学、心理学、東洋医学の知識を用いて、フェイシャルエステティックのタッチ理論に基づいて技術アレンジをした「フェイシャルレメディ®」「クレンジングマスター®」を開発し、予約のとれないエステティシャンとして、メディアに多数掲載。
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