カウンセリング×心理療法の、問題解決型カウンセラー・前田泰章です。発行しているメルマガでは、人間関係の改善、日常生活や仕事に役立つ情報を、実体験を通して語っています。
メルマガ読者さんから「人間関係が本当に苦手で辛い」とお悩み相談を受けました。きょうはこちらに回答していきます。
職場の人間関係はやっかい!
私はアラフォーですが、人間関係が本当に苦手で辛いです。
感情が表に出やすいのもあり、苦手な歳下の先輩の一挙一動に振り回されてしまって、イライラが止まりません。
上司に相談したら、上司は見て見ぬふり。そして彼女の方が被害者ぶって私に変な気を遣ってきたり、目配せして笑ってきたりします。
彼女はポーカーフェイスで一見フレンドリーに接してきますが、周りにはわからないように八つ当たりしてきたり、チクチク嫌がらせをしてくるんです。
彼女のことは変えられないと思うので、彼女の嫌なところの捉え方や、流し方のヒントでもいただけたら幸いです。
職場の人間関係のお悩みですね。
特に年下の先輩となると、複雑な気持ちが湧きあがってきてしまうのかもしれません。
この職場というのがやっかいで、友人や知人であれば適度な距離をとって接したり、決別することも選択肢にありますが、職場の人間関係となるとそうもいきません。
どちらかが退職しないかぎり続く関係です。ではどうしたらいいのでしょうか?
現実的な距離感をすぐに変えることは難しいのですが、精神的な距離感を変えることはさほど難しいことではありません。
気になっていることを認める
今回は、精神的な距離感に変化を促す方法をご紹介しましょう。
まず、このようなお悩みを抱えた場合、多くの方は「○○さんを気にしないようにしよう」と自分に言い聞かせます。
周囲にアドバイスを求めても、「そんな人は気にしなければいいのよ」と言われたことはあるでしょう。しかし、これでは余計に気になってつらくなってしまいますよね。
「気にしないようにしよう」と言っている時点で、気になっているので、心に無理が生じているのです。
だから、最初にすることは気になっていることを認めること。
「私は○○さんのことを気にしている」と認めてしまうと、心の質感がだいぶ変わってきませんか?
そのうえで、次の方法「ダイナマイト爆破療法」をご紹介します。
「ダイナマイト爆破療法」って?
悩みの種が嫌いになりきれない人であれば、NLP(神経言語プログラミング)のイメージ療法をおこなうのですが、憎しみを感じるほど許せない相手だと、その感情が強すぎてうまくイメージを変換できないこともあります。
そういう場合には、「ダイナマイト爆破療法」が有効です。
憎い相手というと「藁人形に五寸釘を打ち込む」といった物騒なことを連想される方もいるかもしれませんが、これは憎しみを憎しみとして返すだけになってしまいます。
後味がいいものではありませんので、自分のなかに嫌な感情が残ってしまうでしょう。
一方、ダイナマイト爆破療法は、他人から受け取ってしまった嫌な感情をそのままぶつけるのではなく、その人に返します。
そのうえで、憎い相手から何かしらのポジティブな感情を受け取るイメージをします。人は他人から、マイナスな思いとプラスの思い、両方を受けとっているものです。
たとえ、どんなに嫌な相手であってもそれは変わりません。
たとえば「毒親」と言われるような、支配的で攻撃的な親だとしても、その心の奥底には愛情が隠れていることもあるでしょう。その愛情だけをもらえばいいのです。
マイナスな感情を爆破して消すのではなく、最後にプラスのものを受けとるイメージをすることで、その人を許す心が生まれたり、ときには感謝の気持ちがわきあがってくることさえあります。
最終的に、ポジティブな気持ちを得ることが大切なのです。
実践方法は?
ダイナマイト爆破療法を実践する場合の手順を説明します。手順にしたがってイメージしてみましょう。
- 苦手な相手を人形にして、箱のなかに入れる
- 箱にふたをして、箱のうえにダイナマイトを置く
- ダイナマイトの導火線に火をつける。5、4、3、2、1「爆破!」
- 爆破のときに出た黒い煙に向かって「もとの場所に帰りなさい」と言う
- 黒い煙がなくなるまで、何度も繰り返し言う
- 黒い煙が去った後には、キラキラとした光の粒子が空から降ってくる。その光の粒子を吸い込んで身体のなかへと取り込んでいく
- 自分の細胞のひとつひとつが輝きだし、やがて大きな光に包まれる
手順1のとき、イメージのなかで相手をうまく人形にできなければ、そのままの姿でもかまいません。
手順4、5では、煙がうえにのぼっていくのと同時に、自分の身体から憎しみなどのネガティブな感情がなくなっていくのを感じましょう。
手順6で光の粒子を取り入れるときには、何度も何度も吸い込んで、身体のなかを光の粒子で満たします。きれいなものが身体に入ってきて、自分の身体が浄化されるようなイメージをしましょう。
ご相談内容からイメージを膨らませて回答させていただきましたが、この回答がすべてではありませんので参考程度にしてくださいね。
最初の「気になっていることを認める」のは勇気のいることかもしれませんが、それは自分の思いや考えを否定しないことにもつながります。
会社に勤めていれば、相手から否定されて心が傷つくこともあるでしょう。そのこと事態(否定される行為)は変えられませんが、自分のこと(自分の思いを否定しない)であれば変えられます。
とても小さなことかもしれませんが、小さなことを積み重ねていけばやがてそれは大きな変化につながります。ただ、変えるかどうかはご自身で決めてくださいね。
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