こんにちは。韓国在住6年目、日本語教師でライターのHAZUKIです。在韓ならではの生きた韓国情報をお届けします。
「北朝鮮のゴミ風船」が、日本でもニュースになっていると聞きました。韓国では、「汚物風船」と呼んでいます。
名前の通り汚物が入っている巨大な風船で、なかには布切れや使い終わったマスクなどが入っている場合が多いです。
重さが10キロ以上のものもあるそうなので、風船といえども落ちてきたら危ないですよね…。
今回はこの「北朝鮮のゴミ風船」に対する韓国の反応についてお話しします。
「北朝鮮のゴミ風船」とは?
「北朝鮮のゴミ風船」とは、北朝鮮が韓国に向かって飛ばしている巨大風船のことを言います。
毒物や爆弾が入っているわけではなく、主に布切れや紙などのただのゴミが詰め込まれているそうです。
5月以降、北朝鮮から1600個以上飛んだのが確認され、このうち韓国の778カ所で落下が確認されたとのこと。(参考:NHK)
私はソウルから40分ほど離れたところに住んでいるのですが、ある週末空にバルーンが浮かんでいたので「お祭りでもしているのかな?」と勘違い。それが「北朝鮮のゴミ風船」だということは、あとで知りました。
そのときは人が多い広場にいましたが、周りの人もあまり反応していないように見えましたね。
この「北朝鮮のゴミ風船」が落ちてきたときは、警察が出動。内容物を確認するために、防御服姿の人たちが収集します。
あるニュースによると、内容物を確認した結果、入っていた泥から寄生虫、また人間のDNAが多く検出されたそうです。
人糞を肥料にして使っていて、その人の体のなかに寄生虫がいたということが予想されます…。
また、布切れや服には何度も縫って使ったであろう靴下、穴だらけの手袋、かなり古びた赤ちゃんの洋服なども発見されていて、同国の悲惨な経済状態を物語ると報道されていました。(参考:BBCニュース)
「北朝鮮のゴミ風船」に対する韓国人の反応
韓国では連日、国からの「北朝鮮のゴミ風船」への注意喚起のメッセージがスマートフォンに届きます。
「国民のみなさんが風船に注意し、風船を発見したら近くの軍隊か警察に連絡してください」という内容です。
なかに毒物やビラがあるわけではなく、メッセージ性がないことや、そこまでの被害がないことから、筆者の周りの韓国人は「何がしたいんだ?」「北朝鮮の人の暮らしは大変そう…」という反応が多い印象です。
こういうことを経験すると、やはり韓国は休戦中なんだなと感じますね…。
日本では絶対あり得ないニュースなので、「ソウル旅行が不安」という方もいらっしゃるかと思いますが、現地に住んでいる感覚では気をつけていれば大きな影響はないと思います。
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