結婚を控えているカップルや、結婚生活を始めたばかりの新婚夫婦にとって、「家計の管理方法」は大きな悩みのひとつではないでしょうか。
誰が管理する?共同口座にする?それとも完全に分ける?
かつては、「夫が稼ぎ、妻が家計を管理する」というスタイルが主流とされていました。しかし今や、時代は令和。夫婦のかたちが多様化しているように、お金の管理スタイルもまた変化してきているのです。
今回は、結婚相談所ZWEI(ツヴァイ)が全国の20歳以上の男女794名(男性488名・女性306名)を対象に行った「結婚後の家計管理」に関するアンケート調査の結果をご紹介しながら、令和の夫婦が選ぶ「新しい家計管理のかたち」について紐解いていきます。
「お小遣い制」の考え方はもう古い?

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まずは「お小遣い」の管理スタイルについて見てみましょう。
今までは、結婚後は夫の収入を妻が管理し、夫はそこからお小遣いをもらう、というスタイルが一般的でした。ところが、今回の調査ではこの“常識”が大きく覆されていることがわかりました。
特に顕著だったのが、20代男性の94.3%が「お小遣いはそれぞれで管理したい」と回答した点です。
これはほぼ全員が「財布を分けたい」と考えていることを意味し、もはや「妻に財布を預ける」という文化は、若年層ではほとんど残っていないのかもしれません。
さらに「自分が家計全体を管理したい」と答えた20代男性はわずか1.9%にとどまりました。夫が主導権を持つという発想自体が、すでに過去のものとなりつつある現実が見えてきます。
年齢が上がるほど「任せたい派」が増加傾向に
では、年齢が上がるとどうなるのでしょうか。
この調査によれば、50代男性では「それぞれで管理したい」と考える人の割合は70.5%まで減少。一方で、「相手に管理してほしい」と答えた人の割合は、20代男性ではわずか3.8%だったのに対し、40代では20.3%、50代では20.5%まで上昇しています。
つまり、年齢が上がるにつれて、「家計は妻に任せたい」と考える傾向が強くなることがわかります。ここには、昭和・平成時代の価値観が根強く残る世代ならではの「夫婦像」が反映されているのかもしれません。
「家計は私が握りたい」30%超の女性がイニシアチブを希望
一方で、女性たちの意識にも注目したいところです。
調査では、20代女性の34.7%が「お小遣いは自分が管理したい」と回答。30代では28.9%、40代では32.7%と、どの世代でも約3割の女性が家計の主導権を握りたいという意識を持っていることがわかりました。
また、女性においても「それぞれで管理する」と回答した割合が高く、20代で61.1%、30代で63.5%と、若年層を中心に財布を分けるスタイルが主流になっていることが明らかになっています。
つまり、女性は「自分が管理したい」派と「それぞれ独立して管理したい」派に分かれており、いずれにしても“夫に任せる”という発想は薄れつつあるようです。
結婚後の貯蓄口座はどうする?

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次に、「貯蓄口座」についての考え方を見てみましょう。
今回の調査で、貯蓄口座を「夫婦で一緒にしたい」と考える割合が最も高かったのは、20代女性で40.3%という結果に。一方で、50代以上の男性では16.7%と最も低くなっており、世代間で大きな価値観の差があることが浮き彫りとなりました。
特に20代では、男性は「別々に管理したい」派が多数であるのに対し、女性は「共同口座を持ちたい」と考える傾向が強く、若年層ほど男女間の意識のギャップが大きくなる傾向が見られます。
これは、若い女性が「将来のための安心感」や「協力しながら家庭を築きたい」という意識を持つ一方で、男性は「個人の自由」や「自立した生活」を重視している背景があるのかもしれません。
まとめ
これまでの結果を整理すると、以下のようなポイントが見えてきます。
- 若い世代ほど「財布別」が主流で、夫婦でも金銭的な独立性を保ちたいという志向が強い
- 男性は「各自で管理したい」派が圧倒的で、「自分が家計を握る」意識はかなり低い
- 女性は「自分が管理したい」派と「別々に管理したい」派に分かれているが、どちらも能動的な意識が強い
- 20代女性は「貯蓄口座は共有したい」と考えている一方、男性は「分けたい」意識が高い
かつては「夫の収入を妻が管理する」というスタイルが当たり前とされていましたが、このように、家計管理における価値観は、性別や年齢、そしてライフスタイルの変化とともに多様化しています。
共働きが一般化し、夫婦それぞれが自立して生活を営む時代において、「お金の管理」もまた、それぞれの夫婦のスタイルに合わせて選べる時代になったのです。
お小遣い制にするのか、それぞれで管理するのか、貯蓄口座を共有するのか――。
どのスタイルが正しいということはありません。大切なのは、パートナーときちんと話し合い、お互いが納得できる形を見つけることです。
これから結婚を考えている方や、家計管理で悩んでいるご夫婦は、この調査結果を一つの参考にしながら、自分たちらしいお金のあり方を見つけてみてはいかがでしょうか。
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