褒める、ということ
正しく「NO」が伝わり、NOの行動を制することができたなら、きちんと、心から褒めてあげてください。
できなかったことができるようになったとき、普通は自然に喜びが湧き上がるものです。これが、本当の「褒める」ということ。
正しく褒められない方の中には、「褒める」=「お菓子を与える」という考え方の方が多いのも特徴的です。いつもお菓子を与えている方は、ご自分が褒められたときのことを、考えてみてください。
親が喜んでくれただけで気持ちが良かったですよね。頭をなでてくれたり、親がニコニコしている…たったそれだけで、子供って安心するんです。つまり、本当の「褒める」ということは、モノを与えることではなく、「親が喜んでくれる」ことなのです。
褒める、が成立するとき
先日、こんなことがありました。飼い主さんが「座れ」を教えているときのことです。
飼い主さんの指示通り「座れ」をする度、「GOOD」という言葉を使って頭を撫でるという一連の動作がありました。
最初は良かったのですが、何度も何度も同じ「褒め」が繰り返されることにより、犬が飽きてしまいました。しかも、犬は「褒められた」ことを理解していません。
「座れ」で座らなくなる。そして、とうとう、座ったときに頭を触ろうとすると犬が逃げるようになったのです。褒めているつもりでも、相手はそれを嫌がっている…というパターン。つまり、「褒める」が成立しない状態になってしまいました。