あなたは、犬をほんとに理解しようとしていますか?犬に教えようとばかりしてませんか?人間側も犬語を学ぶべきではないかと私は思っています。
「私は人間なんだから、言葉を使いなさいよ!」といったところで、犬はそれができません。でも、伝えようと努力はしていると思いませんか?人間も犬語をしっかり学ぶ努力、したらいいと思うんです。
犬と人の違い
たとえば、犬の感情表現で「怯えている」とか「喜んでいる」とか「怒っている」とか、これらはなんとなくわかる人は多いと思います。犬を知らない人でも、たいていは犬の体の特徴やら目の動き、瞳孔の開き具合で、我々人間も実は動物的に、それを感じているわけです。
人間同士だって、全く知らない人の態度であっても、その人の「機嫌」や「気分」は、感じ取れる。その能力というのは、言葉を理解していなくても使えるんです。
全く聞いたことのない言語でしゃべる外国人が相手でも、その人の「気分」や「機嫌」はなんとなく感じる…これらは、動物の能力なんです。
…ということは、相手の心理を知るのに「言葉」は必要ないということになります。
ただ、人間は言語というツールを持っています。だからそれらを駆使して、感情(心理)を相手にわかりやすく伝えるため、もしくは相手に理解してもらうために利用するわけです。
喜びは「嬉しい」、怒りは「ムカつく」、哀しみは「悲しい」、楽しさは「楽しい」…本来、これらだけで主張できる表現であることを、言語を用いて「なぜ、そうなのか」という理由をさらに説明することができる。相手に納得させることができる、より納得することができる。だから人間は言語を使うんです。
なぜ嬉しい?なぜ怒っている?なぜ悲しい?なぜ楽しい?「なぜ」を説明しなければならない、これが人間です。人間には、ストーリーがありますから。