「ダメ」より「No」を
以前、Zoomでクライアントさんたちと話をしましたが、マセくんとふざけて語り合うときは、「しょせん私の独り言」だと納得したうえで、マセに語りかけたりして、生活を楽しむためにやっているんです。
ですが、マセ君に対して、私が何かを主張するとき。たとえば、吠えているマセくんに対して「それをやめてほしい!」という主張だったり、ワサワサとウザい行動を取っているマセくんに対して「うるさい!静かにしてほしい!」という私の欲求の主張があるとき。気づけば私は、「音」しか出しておりません。
「オ”」だったり、「ヴ」だったり、よく使うのは「ア”」です。「ウオ!」も、「コラ!(これも母音使います)」も「音」として使ってますね。だから犬にとってもわかりやすい。
オンラインセッションやセミナーでもこのことはよく話をします。犬に何かをやめてほしいとき…たとえば、郵便局員やら宅配便の人に窓から吠え掛かっていた犬がいたとしましょう。その吠えを「止めるため」に、「い・け・な・い」という方、多くいますね?
「い・け・な・い」といわないでくれと私はクライアントさんに注意します。この言葉…母音は「な」の(あ)だけです。しかも、言葉の最初にストレスのかかる強い音ではありません。「ダメ!」という言葉もよく聞きます。これも「ダ」は母音の(あ)を使ってますけど、「ダメ!」と発音したとき、「メ」の方にストレスが掛かりますよね?
「メ」の母音は(え)です。これでは犬は理解しにくいんです。「NO」を使うようにクライアントさんには伝えているのですが、理にかなっているわけですよ。「NO(の~)」は、「お」の母音、しかも低い音です。
犬にも人にも、聞き取れる周波数という波調があるのはご存知でしょう。人間でもありますよね?若い人には聞こえる音と、歳をとると聞こえなくなる音。これって音が特殊なのではなく、その音の波調。周波数です。
ラジオと同じで、そのアンテナが拾うことができる周波数の音しかラジオから聞くことができないんですよ。ラジオにはチャンネルがありますから、そこを調整することで、拾う音域、周波数を調節できるわけです。
これらはどうでもいいとして、犬に何かを伝えるには、犬が使用している「音」を、人間がきちんと出せればいいんです。