男の子と女の子の「違い」を理解して接する
Q:同性の子どもの行動はある程度理解できますが、異性の子どもの行動は謎に感じることもあります。性別によって、接し方を変えるべきでしょうか?
A:産まれたときから男女は違う。「男女平等」と「男女の違い」はわけて考えること。
柳沢先生:「生物学的にはもちろんですが、思考や好みも、男女では産まれたときから違います。勉強に関していえば、男の子はやらないときは絶対にやらないけれど、やる時はドカンと一気にやる。一方で女の子は、たとえば毎日2つずつ単語を覚えていくとか、コツコツ勉強できる。
違いがあること自体は間違いないので「男女共同参画の社会なのだから、何もかも男女同じにしないといけないんだ」とは考えないほうがよいでしょう」
「息子は電車を1時間以上見ていても飽きない」(安田さん)、「女の子が3人集まると、小さいながらも女子会のような雰囲気になる」(鈴木さん)など、やはり、男女の違いはある程度明確に表れるよう。
違いがあることを認めたうえで子どもに接することで、親も子ものびのび過ごせそうです。
子どもを伸ばす秘訣は「ちょい足し」
子育ての中でおすすめの方法として柳沢先生が挙げたのが、「ちょい足し」。
柳沢先生:「たとえば電車が好きな男の子だったら、一緒に電車に乗ってみる。駅に着いたら路線図を見せて「いまはここにいるんだよ」と教えれば、駅名が漢字を覚えるきっかけになります。子どもが好きなことにちょっと足してあげるだけで、子どもは好きなことの延長として勉強もできる。
子どもは、世の中にどんなものがあるのかまだまだ知りません。だからこそ親がちょい足しすることで、興味を引き出すことができるんです。
子どもをほめるときも、まずは「よくできたね」と伝える。そして「あとはこれができるようになると、もっといいよね」とちょい足しすれば、子どもは「受け入れられた」「できなかったことのヒントをもらった」と考えるようになります」
「勉強しなさい」「どうしてできないの」と一方的に伝えたり否定したりせず、ちょい足しで子どもの能力を伸ばしたり成長につなげたりできる。これなら、親自身も楽しく取り組めそうですね。