いまつらくて仕方がない人へ
ところで、「作品」といわれるものには、共通点があります。音楽でも、絵でも、ファッションでもなんだってそう。ひとつの色が、絵全体に命を吹き込んだり、ひとつの音が、音楽全体に命を吹き込んだり。たったひとつのことが、いままでやってきたすべてを肯定してくれるような瞬間があります。
これは、言葉ではいいあらわせないくらい幸せな瞬間で、それはすべてのモノづくりや作品に存在しているものだと思います。
でも、その命をふきこんでくれるひとつの色や、ひとつの音だけをポツンと置いても、何も宿りません。いままで奏でてきたこと、いままで描いてきたことがあるから、そのひとつの色や音がすべてを肯定してくれるのです。
これは、私たちの人生にも同じことがいえます。どれだけ、苦しいことばかりでも。どれだけ、嫌なことばかりでも。どれだけ、自分のことが嫌いでも。どれだけ、未来が真っ暗でも。
たったひとつの出会い。たったひとつの挑戦。たったひとつの失敗。たったひとつの死。それが、自分の人生に命を吹き込んでくれることがあります。まるで、自分の人生という作品すべてを肯定してくれるかのように、「このために生きていたんだ」と思えるような、命が吹き込まれるたったひとつの出来事がある。
だから、決して卑屈にならないこと。自分の生き方という作品を信頼すれば、必ずその瞬間は訪れます。どれだけひがんでも、どれだけ卑屈になっても、自分という作品に命は宿りません。でも信頼すれば、必ず命が宿る瞬間が訪れるから。
そしてその瞬間は、100%で人が運んでくるでしょう。自分の人生をまるまる承認し、肯定したくなる出来事や出会いやキッカケは100%で、人が運んでくるものです。
だからもし、色んな不安を抱えたり、将来なにをしていいかわからなかったり、しんどくなったり、辛くなったりしているなら、ただ、関わってくれる人に尽くせばいい。ただ、関わってくれる人を大切にすればいい。そしたら、自分を承認したくなる出来事が必ず運ばれてきます。自分のいままでを全肯定したくなる出来事が。
少し肩の力が抜けて余裕が出てきたら、先ほどお伝えした「落ち込んだときの心の持ちよう」思い出してみてくださいね。
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