まずは自分と向き合うことから
子どもの言動にイライラしてしまったときは、言葉を発する前に「ああ、自分はこの子に期待をしていたんだな」と思うようにするといいと思います。例えば「今回のテストはすごくよくできた!」と子どもから報告を受けていたのに、結果が微妙だった場合。
「自分はなぜこの点数にイライラしているのだろう」と、考えられるといいです。できれば、子どもを叱ってしまう前に考えられればなおよいです。すると
- 「すごくよくできた」という言葉に100点を期待していた
- せめて90点台は取ってほしかった
- 子どもの「すごくよくできた」の基準が低すぎて愕然とした
など、さまざまな理由が見えてくると思います。この理由の背景を見ていくと
- 自分が、100点を見たかった
- 自分が、せめて90点台を取ってほしいと願っていた
- 自分が、子どもの「すごくよくできた」の基準がもっとあってほしいと思っていた
と、期待値や現実とのズレが見えてくると思います。これまでもお話しましたが、イライラの源は自分自身のなかにあります。
怒りの感情は、特定の物事が原因で湧きあがってきて、自分を苦しめるのですが、それは「相手が自分の想い通りにならなかったことで、自分の怒りの感情で自分自身が苦しんでいる」ということ。これが相手のせいにしてしまう背景です。
テストの点数は、子どもは意外と気にしていなかったり、「そんなこといったっけ?」と自分の発言を忘れていたりします。こうした姿にまた期待を裏切られ、
- もっと反省した姿を見せてほしい
- 真剣な姿を見せてほしい
と、イライラが湧きあがって負のスパイラルに入っていってしまいます。子育ては自分のなかにある、怒りなどのネガティブな感情とどれだけ向き合えるかで変化をしていくのでまず、自分の気持ちに向き合う事が大切。
接する側の、怒りをコントロールすることで初めて「どうしていこうか」という前向きな発想になってくるので、湧きあがる感情の背景を見つめ、その正体を掴み、向き合っていきましょうね。
きょうの実践課題
- あなたが子どもに期待していることは何ですか?それが達成できたとき、できなかったときにどのような気持ちになりますか?考えてみましょう。
- あなたが子どもに期待を裏切られたと感じることは何ですか?なぜ、そのように思うのかを書き出し、気持ちの背景を見つけ向き合っていきましょう。
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