「やらなきゃいけないことがある」とわかってはいるのだけど、ついつい先延ばししてしまう…ということ、ありますよね。特に、面倒くさいことや、難しいところに着手する必要があるときには「もう少ししてからやり始めよう」というふうに、後回しにしたくなってしまいますね。
この「先延ばし癖」、あなたにもあると思いますか?「先延ばし癖」って、いったいどうすれば治るのでしょう。あなたもごいっしょに、考えてみてくださいね。
「先延ばし癖」って、治らないものなの?
そもそも「先延ばし癖」というのは、なかなか治らないような特殊なものなのでしょうか?いえいえ。先延ばしをしたくなることなんて、ちっとも珍しいことではありません。
では人は、なぜ「先延ばし」をしてしまうのでしょう?「面倒なこと」や「やりたくないこと」を開始するのが嫌だからでしょうか。
…実は、そうではありません。「先延ばし」をしてしまう理由は、そうしたほうが時間を潰すことができるからです。意外に思うかもしれませんが、先延ばしをするときというのは、「忙しいとき」ではなく、「時間を持て余しているとき」なのです。
先延ばしをしているとき、たいして重要ではないことや、まったく急ぎではないようなことをしていると思いませんか?先延ばしをしようとしている理由は、「時間が惜しい」とは思っていないからなのです。
そういう人が、ひとたび「時間がない」という場面に遭遇すると、ものすごい力を発揮したりします。なぜそういうことになるのかというと、普段からエネルギーは余っているし、何かをしたいという気持ちはもともとあるのだし、時間がないという場面に遭遇して初めて「やる理由ができた」と思うからです。
先延ばしをする人は、そうしたいからしているのであって、「その癖を治したいのに治らない」のではありません。だから、自分が先延ばしをしているなと思うときには、「私は本当は先延ばしがしたいんだ」というふうにとらえるのがいいと思います。
「先延ばし」を有効活用する
先延ばしをするということについては、別に悪いことではありません。それを悪いことだととらえているのはあなただし、悪いことをしたいという心理を働かせているのもあなたということになります。つまりその自己矛盾によって葛藤している時間を生んでいること自体が、あなたの時間の潰しかたとなっていて、都合がいい状態なのです。
ですから、「先延ばしをしたくないのに、なぜか無駄なことをして時間を過ごしてしまう」というふうに落ち込んだり、悩んだりする必要はありません。
先延ばしをしたくなるときは誰にでもありますので、おすすめなのは「そういうときにこそできるようなこと」をすることです。無理に先延ばしをやめようとするのではなく、その気持ちを利用して、時間を有効活用できるようにもっていくのです。
私は、普段はしたくないようなところを掃除し始めたり、気になっていたところをわざわざ整理したりするようにしています。先延ばししたくなったときには、「やったほうがいいけど普段は優先順位が低いのでやっていなかったこと」ができるチャンスだと思って、切り替えるようにしてみてください。
そういうときでもないと、永遠にやらないだろうと思うところに着手する時間も必要ではないでしょうか?リフレッシュとか、気分転換・パワー充電の期間というふうにとらえ、ゆっくり過ごすことも大切だと思います。