こんにちは、精神科医・心理研究家のゆうきゆうです。さてあなたは、気持ちを前向きにしたいと思いますか?この質問、もちろん多くのかたが「はい」と答えると思います。
ここでは即効的に気持ちを持ち上げ、ネガティブな感情に引きずられなくなる、ちょっとしたテクニックを教えましょう。そのキーワードこそが「正しい姿勢」です。
姿勢と心の関係性
実は、こんな実験がありました。実験者は被験者を3グループにわけて
A「背筋を伸ばしてください」
B「前向きになるように心がけてください」
C「特に何もしなくて構いません」
というように指示しました。そしてしばらくして、3グループに対して心理状態を検査したところ…。
もっとも前向きになっているのはAでした。それは、「前向きになるように」と指示したBより、ずっとずっと前向きな気持ちでいることができたのです。実際に人間の気持ちというのは、姿勢や行動と強くリンクしています。
明るい気持ちでいれば顔も明るく、そして姿勢も大きく、全体的にハツラツとしてきます。しかし暗い気持ちでいれば、表情も暗くなり、また姿勢も丸まり、ネガティブな雰囲気が漂ってきます。
それもあって、たとえば姿勢が丸まっている人が「どうしたの?何かイヤなことがあった?」など聞かれたりすることもあるはずです。気持ちは、表情や姿勢に出てくる。これは多くの人の共通認識です。
よって逆に!前向きになりたいのなら、とにかく姿勢だけでも前向きにすること。スッと背筋を伸ばして前向きな姿勢を取れば、引きずられて気持ちもポジティブになっていきます。
ただこのときに重要なのは「ポジティブな気持ちになるため」という意識で姿勢を正そうとしないこと。そうすると、そんな自分にむなしさを感じてしまうこともあったりします。
意図・目的は深く考えず、ただとにかく、クセのように、または日常的なエクササイズみたいな気持ちで、姿勢をスッと伸ばすのです。とにかく思考はおいておいて、「ただ姿勢!」という気持ちで姿勢を正すこと。そうすれば、より前向きになりやすくなります。