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24 件生活水準を下げない方法
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麻衣さんの友人である朱莉さんは、周りが羨むほど幸せな結婚生活を送っていました。実業家のイケメンな夫にキレイな新築一軒家。そして、生まれたばかりのかわいい赤ちゃん。
「新居にお邪魔したときウォークインクローゼットを案内していただいたんですけどね、ブランドものの嵐でしたよ。結婚で生活水準が跳ね上がったんだなぁと。まさに玉の輿婚っていうやつですよね」
とてもぜいたくな暮らしを送っていた朱莉さんですが、でもそれは、少し前の話。そのあと、朱莉さんに悲劇が襲いました。夫の会社が業績不振により倒産してしまったのです。
「そのときはかなり心配しました。大丈夫かなって。彼女はInstagramをやってたんですが、よほど落ち込んだんでしょうね。更新が2カ月ほど止まりましたから…」
もともと朱莉さんのInstagramはブランド品購入の投稿が多く、内容はキラキラしたものばかり。朱莉さんと同じようにお金持ちのママ友と食事した様子なども投稿されていました。
「このままインスタはやめるのかなって思ってました。でも、あるとき再び更新し始めたんです」
その内容は、なんとブランド品を新たに購入したというもの。しかもハイブランドの新作バッグでした。
「ほんと、何事もなかったかのように投稿し始めました。だから元気なのかなと思って、食事に誘ってみたんです。話の内容はかなり暗くて、大変そうでした。保育園に預けながらパートを始めたそうなんですが、それでも収入があまり増えないと嘆いていましたよ。
何かあったらすぐに言ってね、と言ったらポロポロと涙を流してきました。ただ、ひととおり食事をし終わったあとに、朱莉さんが突然謝ってきたんです。ごめん、財布忘れちゃったって。まぁ大変な状況だしいいよ、って御馳走しました」
朱莉さんはこのときの食事をInstagramにあげ「麻衣ちゃんがランチごちそうしてくれたよ！」とうれしそうに書いていたといいます。
それからしばらくして、別の友人から連絡がきます。
「Aと最近食事行った？って突然友達に言われたんです。行ったよって言ったら、財布忘れたって言われなかった？って。どうしてか聞いたら、ほかの友人たちも食事に誘うたびに財布を忘れられるそうなんです」
さらに、ほかの友人からはこんな話も聞こえてきました。
「私の家に遊びに来てもらったとき、買いたてのブランドバッグをたくさん写真にとられて…。数日後にインスタ見たら、自分が買ったものだってあげられてて驚いた」
「娘の服見て『これもうサイズ小さいんじゃない？うちがお下がりもらおうか？』って言いだして。たしかにそろそろサイズアウトかなと思ってたら、タンスひっくり返す勢いでほかの服を勝手にチェックしだして、ちょっと高めの服を根こそぎ持って帰ってった。それをインスタで『ちょっと安いけどかわいいから着せてる』って投稿しだして腹立ったよ」
朱莉さんの行動に、疑問を感じる人がたくさん現れます。さらに…
「本当はパートしてないよ。持ってるブランド物を全部売って新しいものを買う、インスタに上げる、また売る。それの繰り返し。節約しようとも思っていないから、出費は減らないままで貯金が底をつきそうだって。この間勝手に車を売られてて、旦那さんはぶちぎれて家を出てったよ」
夫に出て行かれた朱莉さんがさすがに改心するかと思いきや…麻衣さんのもとに連絡がきます。
「先日私のもとに久しぶりに電話がきたんです。夫にお金使いこまれたの、って」
友人たちから聞いたおかげで嘘だとすぐにわかったものの、しばらく話を聞いてみることにしたそう。
「『ショックを受けたけどちゃんと話し合いをしたら、来月からきちんとするって約束してくれたんだけど、今月の住宅ローンや保育料ももろもろ払えなくて…。1カ月、お金貸してくれないかな？』って言われました。『こんなこと、麻衣ちゃんにしか頼めなくて』って。平気な顔で嘘をついてるのが怖くて、断って電話を切りました」
お金ほしさに、ついにはこんなことまで友だちに言ってくるなんて。麻衣さんは大変ショックを受けたようです。
「そのあとすぐに家のインターホンが鳴りました。なんだろうと思って見てみると、朱莉さんでした。出てみると『お金の話どうなった？』って。いやいや、どうなったも断ったじゃんと思いましたが、何度言っても帰ってくれる気配がありません」
朱莉さんはなんと夜まで玄関に居座り続けました。
「そのうち私の夫が帰ってきて、彼女に1万円渡して『これで帰ってくれ』と言ってくれました。その日は帰ったのですが、次の日別の友人にまったく同じことをしたようです」
そしてひととおり友人の家を回ると、また麻衣さんのもとに。麻衣さんは朱莉さんにガツンと「そんなにお金がほしいなら、まずパートするところから始めなよ」と怒ります。すると…
「突然玄関先で泣き叫びだして、『人でなし！』と私を罵り始めました。近所の人が異変に気づいて通報してくれて、警察の人までくる状況に…。それから朱莉さんとはすっかり縁を切りました。もう我が家に来ないよう、キツく忠告したので」
しかし、いまでも朱莉さんのInstagram投稿は、止まっていないのです。
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