5.「私が悪いって言いたいわけ?」
夫からのなにげない発言を「責められた」「否定された」と受け取り、怒ってしまう妻もいます。言葉の受け取り方は人それぞれですが、ごく普通の会話や質問をしただけで「自分にダメ出しをされた」と思い込んでしまうのです。
こういった女性は自己否定感が強く、たとえば幼少期から親に否定・非難されて育ったり、人間関係においてひどく嫌な思いをしたりした過去があり、何か言われると「自分が悪いと言われているのではないか」と思い込んでしまっている可能性があります。
本来、妻自身のそういった精神的な問題を解消する必要があります。しかし、夫側も自分の発言ですぐに感情的にキレてしまう妻を目の当たりにすると、いずれ日常会話をすることすら気が進まなくなってしまうでしょう。
夫源病・妻源病にさせない&ならないために
自分の気持ちや考えを妻や夫に伝えること自体は悪くありませんが、場合によっては、その発言が気づかぬうちに相手を追い込んでしまっていることもあるかもしれません。
夫婦といえど人間関係の基本に立ち返り、思いやりを持った言葉がけが大切なことには変わりはなさそうです。
人を不快にさせる言動をしてしまう夫や妻は一見「悪者」に見えますが、本人自身が「自分を省みることができない」「傲慢である」というケースももちろんある一方、その背景には「精神的に余裕がない」「自分も他人も許すことができない」ことも、実は多そうです。
なんらかの過去のトラウマを消化できていない、自分を大切にできない、自分が嫌い、コンプレックスが強いなどの内面が、歪んで表出してしまっていることもあるかもしれません。
とはいえ、そういったパートナーを放置し、ただ耐えることが好ましいとはいえません。「こういう人だから仕方がない」とあきらめようとしても、日々ともに生活する相手である以上、完全に割り切れる人は少ないのではないでしょうか。
相手の発言によるストレスが積み重なるとやがて夫源病・妻源病につながり、余計につらい思いをしてしまうリスクもあります。
パートナーが変わるかどうかは、最終的には本人次第。でも、これからも一緒にいるつもりなのであれば、現状を少しずつでも改善するための解決策を考えていくことも必要です。