こんにちは。韓国在住歴4年目、日本語教師でライターのHAZUKIです。Webメディア「by them」で、韓国の今を切り取り、生の情報をお届けしています。
きょうは、「ホワイトデー」ということで、韓国人カップルのホワイトデーについてお話します。みなさんは韓国のホワイトデーについて、どんなイメージがありますか?
ホワイトデーには花と何かを渡すのが定番?
まず、ホワイトデーのイメージについて。
日本でよく使われているGoogleで「ホワイトデー」と画像検索してみると、青や水色の写真がたくさん出てきます。「バレンタインデー」と検索すると、赤やピンクの写真であふれていますよね。
このことからもわかるように、日本では何となくバレンタインデーが赤でホワイトデーが青、みたいなイメージがあると思います。
一方、韓国で一番使われている検索サイト、NAVER(ネイバー)で「ホワイトデー」と入力してみると、花の写真がたくさん出てきます。韓国では、ホワイトデーというと花のイメージがあるのです。
ホワイトデーになると、SNSでもパートナーにもらったという花の写真であふれています。
日本でもホワイトデーに花を渡すことはあるとは思いますが、本当に大切なときだけのイメージはありませんか?
韓国はホワイトデーはもちろん、付き合うときも、ふつうのデートのときも、いつでも男性が花を渡します。道を歩ていると、デートをしながら花束を抱えている女性を見ることがあります。
こんな風に、花の自販機もあります。
筆者が日本語を教えている生徒の知り合いが最近花屋を始めたのですが、コロナ禍+不景気のなかでも商売がうまくいっているようです。それだけ韓国人にとって花を買う機会が多いというわけですね。
ここで重要なのは、「花はあくまでサブ」ということです。ホワイトデーでは何かのプレゼントと花をあげることが暗黙のルールなのだとか。
男性の生徒に「もしホワイトデーで花だけあげたらどうなるか」と聞いてみると「おそらく怒られる」とのことです。
イベント好きが多い韓国人にとってこの日に多くの準備をしていなかったら、「自分は愛されていない」「ほかの友達はみんなしてもらっているのに寂しい」と感じるのかもしれませんね。
しかし最近の若い人たちは新しい考え方をする人も多く、新入社員になったばかりの生徒は「バレンタインデーとホワイトデーを合わせてペアリングを買った」と話してくれました。
この生徒は、形どおりのイベントより本当に自分たちにとって大切なものを何かを考えたと言います。
このように韓国では、「新世代」といわれている人たちは形や風習にこだわらない人たちも増えていています。今回のホワイトデーの花もそうですし、デート代は割り勘、Instagramなどで見せるためではなく自分たちだけのデートを楽しむなどです。
義理チョコは韓国にもある?
また日本人女性を悩ませる「義理チョコ」、実は韓国にもあります。公務員の生徒は、「今年の2月・3月は大変だ」と話していました。
というのも、2月は確定申告のチェックをし、3月に行われる大統領選挙の投票準備をしなければならないそうなのです。
また、大統領選挙のあとに地方選挙も控えているので、いまは本当に大忙し。そのなかでも2月14日には、職場の男性たちに配るチョコレートの調達もしていました。
なぜこんなに忙しいのにバレンタインデーもしなくちゃいけないのかと聞いたところ、「バレンタインデーに何ももらえなかったら上司が拗ねるから」だそう。
実際、去年のバレンタインデーに何もしなかったら、しばらくずっとぐちぐち言っていたとのこと。韓国でも、会社ではバレンタインは「仕事化」してしまったようです。
「あれだけ言っておいたんだからどんなお返しをくれるかいまから楽しみだ」と笑って話してくれました。
いかがでしたか?日本と同じところもあり、違うところもあるホワイトデー。韓国では、時代とともにホワイトデーのとらえ方がすこしずつ変わってきているのもおもしろいですね。
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