これでも「デート」と思ってくれたことが…(結婚歴8年)
「妻とは以前働いていた会社で知り合いました。
後輩だった妻のほうが先に好きになってくれて、仲良くしているうちに俺も好意を持って自然と付き合いまで進んだ感じです。
その会社は社内恋愛をあまり歓迎していなくて、晴れて恋人同士になったけれど知られないようにふたりとも慎重でしたね。
そのころの俺は仕事が忙しくて、平日は残業で休日出勤も当たり前。デートしたくても疲れて寝ていたい気持ちが強くて、妻には申し訳なかったです。
同じ会社なので俺が何をしているか知っている妻は、それでも文句を言わずにお弁当を作ってくれたり夕方は差し入れしてくれたり、支えてくれました。
ある日曜日、やっと休めるはずだったのにどうしても出社する必要が出て、それを妻に言ったら『私も行く』と言ってくれて。
『仕事だし、一緒にいるところを誰かに見られたら』と言ったけど、『ひとりで過ごすよりマシだし、あなたが心配』と言い張る妻に負けて、ふたりで会社に行きました。
パソコンに向かう俺の隣で本を読みながら、たまにコーヒーを入れてくれたりお昼を買いに行ってくれたり、ありがたかったですね…。
何とか終わらせて『いつもこんなふうで本当にごめん』と言ったら、『私はデートのつもりだから』と笑ってくれる妻を見て、ああ本当に好きだと思って。
『こんなのが初デートでいいの?』と聞く俺に『早くご飯を食べに行こう』と言ってくれる妻を見て、結婚を考えました。
それから俺は退職して個人事業主になり、ずっとそばにいてくれた妻にプロポーズ。いまもラブラブです。
いま思い出しても俺は楽しくない初デートだったけど、妻は『それがあったから結婚を考えてくれたのでしょ』と返してくれます。
いまは子どももできて、もっと仕事をがんばろうと思うのも、妻の存在が大きいですね」(男性/42歳/Webデザイナー)
せっかく彼女ができたけれど、仕事に時間を取られて初デートもままならない。
「普通だったらこんな男はすぐ振られると思う」とこちらの男性は言っていましたが、同じ会社だからこそ女性は内情を知っているわけで、責めることなく支えようとする気持ちがありがたいですよね。
ふたりで過ごした休日出勤を初デートと思ってくれることは、「一緒にいられるだけでいい」という愛情の現れ。
男性は独立する際にプロポーズしたそうで、「フリーランスだからいまよりもっと大変かもしれないけれど」と言う男性に「それでもいい」と女性はすぐ頷いてくれたそうです。
ともに乗り越えてくれる覚悟を持ってくれる人は、奇跡のようなもの。ひとりでは決して叶わない幸せを与えてくれるのが、こんな女性なのかもしれません。
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