愛する配偶者とは、いつも幸せな時間を過ごしていたいもの。
夫婦喧嘩を避けるために気を使っていたけれど、思ってもいなかったことですれ違ったり言い争いに発展したり、「どうして!?」と思う瞬間はありませんか?
意見の対立は意外な原因でも起こります。どんな言動が夫婦喧嘩まで進んでしまうのか、エピソードをご紹介します。
気遣いのはずが…
「うちの夫は優しくて家事や育児の分担を嫌がらず、周りからは『いい人と結婚したね』とよく言われます。
私もそう思うし、普段から夫の好物を作ったりほしいと言う服を買ったり、大事にしているつもりでした。
お互いにフルタイムの勤務で正社員、一人息子の教育資金も順調に貯金できており、いい家庭だと自分では思っていたのですよね。
ある日、ボーナスの支給があって金額を見せ合いました。
私は専門職で夫より年収が高くボーナスもそれなりにあるのですが、夫が卑屈になってはいけないと思い、毎回『あなたもこんなにもらえてすごいね』と言っていました。
その言葉に夫が微妙な顔をすることは気づいていたけれど、私は収入の差を一度も口にしたことはないし、夫を責めたこともありません。
そのときもいつものようにさらっと流して終わるだろうと思っていたら、『父親から君のボーナスの金額を聞かれて答えたことがあって、稼ぐ嫁だから手放すなと言われたよ』と低い声で返されてびっくりしました。
どうも去年の話らしく、私の知らないところでそんなやり取りがあったのも驚いたけど、義父の言い方には正直カチンときましたね。
『あなただって毎日がんばっているのにね』と励ますつもりで言ったら、『君はいつでもうえから目線の言い方ができていいよな』と、皮肉っぽい口調が返ってきて。さすがに見過ごせなくて、『そんなつもりはないけど、嫌ならもうお給料の話はやめよう』と言いました。
それが気に入らなかったのか、夫は『そういうところだよ!気を使っているんだろうけど、お金のことになるといつも君が話を引っ張っていくのがストレスなんだ』と大きな声をあげ、すぐ我に返り『ごめん』と謝ってきました。
何でこんな流れになったのか、悲しいし気まずいし、夫の本音を知った衝撃でしばらく動けませんでした。
たしかに『妻のほうが収入が高いと気分が悪いだろうから』と夫を立てる意味で気遣っていたけど、理想通りには受け止めてもらえないものですね。それ以来、夫とはお金の話を避けています」(女性/39歳/研究)
男性にとって妻より年収が低いことは、言及されなくても居心地の悪さを感じる人もいるでしょう。
「妻から気遣われる自分」を目の当たりにすると、プライドが傷つくけれど言い返せずモヤモヤばかりが溜まっていきます。
表面上は仲良くできているので、夫のストレスに妻はなかなか気がつきません。
収入の差をふたりがあっけらかんと開き直れたらいいですが、気遣いを挟むとどうしても上下のような雰囲気が出ますよね。
妻に悪気はないとしても、自分の思いやりから夫の劣等感が爆発する瞬間があったなら、心を開いて今後を話し合うきっかけにするのが最善といえます。