管理職を目指さなくても仕事で輝ける
一方で、私のように、早々に将来の不安のためにアクションを起こすのもよいと思います。
私の場合は出世ではなくスキルに重きをおいて、結婚とか子育てとか変化する女性のライフスタイルに負けないだけのスキルで勝負をしてきました。組織にとらわれない働き方とも言えます。
結果として、いま上場企業の投資顧問などもしていますので、ある意味企業に属さなくても管理職同等なことをしています。
キャリアの方向性を決めると悩みが減る
出世を目指すのかスキルで勝負なのか。どちらが正しいというのはないですが、どちらにも共通に言えることは、目の前の仕事をしっかりやることです。なので、悩んでいるなら目の前の仕事を頑張るのは大事です。
ただ、どちらを目指すかによって、悩んだときにアクションは取りやすいと思うので、方向性は決めておくべきかと思います。特に30代、出産~子育ても考えているなら尚更、キャリアプランはセットで考えておくべきです。
たとえば、上司に飲み会に誘われたけど、子どもをベビーシッターに頼んでまで行くべきか否か。出世を目指すなら「行くほうが無難そう」で、スキルに重きを置くなら「行かなくてもよさそう」という感じでしょうか。
どちらを目指すかわからなかったら、結局行く方向になってしまいそうで、その場合、動機づけがないのに子どもを預けて飲み会に行かなきゃいけないわけで一番辛い気がします。
だから自分は出世を目指すのかスキルで勝負なのかは考えたほうがよいでしょう。
でも、仕事の縁や仕事以外の状況によって、途中で変わってもよいと思います。私も出産前と子育て初期といま(子育て中期)では、考え方も全く違います。
スキルで勝負はしようと思っていたけれど、それは会社にとらわれず転職するためくらいだったんです。それが、独立まですることになんて30歳になるときには思っていませんでした。
女性が抱えるリスクと対策
女性の社会進出が現在進行形で進んでいるいまの時代に、いま活躍している先輩をロールモデルにするのは時代遅れです。
むしろ何かすると自分が一番最初だったみたいなことも女性あるあるだと思います。私も気づいたら、日本有数の女性のベンチャーキャピタル代表になっていたりしています。
切り拓くつもりもないのに、結果切り拓いているのがいまの女性の現状だからこそ、自分を犠牲にするリスクが高いのです。
社内で初めての育休利用者も前線に立って切り拓いているわけで、その過程は簡単なものではないでしょう。
また、話題性で利用されることもあるかもしれません(たとえば、会社初の女性執行役員に任命されたものの、女性であることばかりをフィーチャーされて会社のPRに使われてしまうとか)。
だから、 まずは客観的な成功のために自分の幸せを犠牲にしないこと。その時々の自分に正直にいて、流され過ぎないこと。悲しいときに自分の判断を自らが肯定してあげること。
これらのことこそ、心が幸せにいられる秘訣ですし、ロールモデルにとらわれすぎない秘訣だと私は思っています。
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