「こじらせ」は捨てる
10代20代で恋愛したけれど、「相手のせいでうまくいかなかった」と思い込み自分の正しさにしがみつく癖のある人は、いくつになっても人から好かれることはありません。
些細なことでも自分の期待や理想から外れることでへそを曲げ、自分は被害者なのだと嘆くのがいわゆる「こじらせた人」。
好きだったのに報われなかった自分ばかり記憶しているので、相手に求めるものが大きくなるだけでなく「こちらの要求に応えるのが愛情」「ありのままの自分を愛するのが愛情」と、一方的な価値観を押し付けて嫌われます。
年をとるほどにそんな人は恋愛の対象から真っ先に外されるのが現実で、素直な気持ちでコミュニケーションを楽しめる人が選ばれるのは、当然のことです。
過去に何があれ、現在の状態がすべてであり他人はわざわざ自分の昔の痛みを見てはくれません。
自分だって相手の過去をその都度気にすることはしないはずで、「汲んでほしい」と思われることがプレッシャーにならないでしょうか。
自分の問題を相手に解決させようとするのが恋愛下手な人であり、長所を見て好きになってくれた人がいるのなら、その人との現在を大切にする姿勢が過去の痛みを昇華してくれます。
好意は素直に伝える、好きだと言われたらありがとうと答える、ふたりのために何ができるかを考える、いまの相手との現在に集中すると、自分のなかにあったわだかまりが少しずつ消えていくのがわかるはずです。
つまずいたとき、すぐに相手のせいにするのではなく、自分に問題はなかったかを真摯に振り返る姿は、相手にとって大きな信頼になります。
抱えてきた価値観を大事にしたい気持ちは、それをさらによい方向へアップデートすることを意識したいですね。
「心の余裕」は冷静さから生まれる
恋愛の経験が少ないと、片思いの相手でも恋人でも少しのトラブルでネガティブな感情が湧いてきて、それに振り回されます。
「こんなときはどうするか」を実践する場が少なかったので、正解がわからず感情がすぐにキャパオーバーするのですね。
つらさを抱える胆力がないためすぐに相手を責め、問題の根本を正しく理解するより「自分の気持ちを何とかする」ことだけに意識が向きます。
そんな自分を見て相手が離れていくことで、さらに「愛されない現実」ばかりのしかかると、孤立が進む一方です。
心に余裕を取り戻すには、まずは冷静さを意識しましょう。
何かあったとき、すぐに相手にひどい言葉をぶつけたり誰かにつらさをぶちまけたりするのではなく、大きく深呼吸して感情が膨れ上がるのにストップをかけます。
心を落ち着かせると、何が原因だったのか、どうして問題が起こったのか流れを整理でき、「自分はどうありたいのか」の本音が見えてきます。
大事なのは「これからどうするか」であり、自分の願う方向をきちんと自覚できると、それに合わせた行動が取れるはずです。
取り乱して責め立てる自分より、冷静に話し合おうとする自分のほうが、相手だって向き合いやすいのは当たり前。
それが対等であり、経験の大小に関係なく相手を尊重する姿勢を持つ人が愛されます。
心の余裕は冷静さから生まれることを忘れず、感情が大きくなったときこそ深呼吸してまずは落ち着くことを心がければ、人との接し方は前向きなものになり、コミュニケーションが復活します。
「おとなの恋愛下手」は、相手を正しく尊重する意識とその自分を伝える行動で、愛情ある関係を育てていける人と巡り会えるはずです。
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