こんにちは、椎名です。僕は身体の性が女性で心の性は定めていないセクシュアルマイノリティで、女性のパートナーと生活をともにしています。
コロナ禍の影響もあってか、近年結婚式は挙げず写真だけ、もしくは入籍だけのスタイルを選ぶカップルも増えているそうです。
そういったカップルでも、価格帯問わず購入を選ぶことが多い結婚指輪。今回はLGBTQ当事者の僕が、身体が同性のパートナーと結婚指輪を購入した際のことを思い出しながらお話しします。
結婚指輪購入を決めた「きっかけ」
きっかけはウェディングフォトの撮影を決めたことでした。
身体が同性であるパートナーと僕は、現在の日本では婚姻関係を結ぶことができません。なのでウェディングフォトを撮るということは、僕たちにとってはこれからの未来を誓い合う行為そのものだと考えていました。
写真だけとはいえ、お互いの未来を誓い合い、気持ちのうえでは婚姻関係と同じだと考えるならば結婚指輪もほしいと考えたのです。
どんな指輪を購入したの?
一言に結婚指輪といっても、ブランドもタイプもさまざま。メーカーやブランドで販売されている既存のデザインのものを購入する以外にも、オーダーメイドで自分たちだけの指輪を作ったり、工房などで手作りをするという選択肢もあります。
メーカーやブランドの指輪であっても、誰もが知っている有名店からこだわりが詰まった小規模のブランド、販売店と卸しを兼ねているため高価な素材でも価格を抑えたコストパフォーマンスの高いブランドなどがあります。
指輪自体についても素材、デザイン、石と選択する項目も多く、結婚指輪選びは楽しい反面なかなか悩ましいものです。
来店予約がおすすめ!
僕が結婚指輪を買ったのは、2016年。まだ多少なりとも同性カップルだとわかると怪訝な顔をされたり、店員から不快な対応を受けたという話を耳にすることがあったころでした。
「僕たちも指輪を購入する際に嫌な思いをするかもしれない」と考えなかったと言えば嘘になります。しかし僕たちには、ウェディングフォトの撮影のため式場に足を運び、そこで嫌な経験をせずに済んだという成功体験がありました。
事前に当事者であることを来店予約の際に伝えたことで、当日にわざわざ当事者であると説明したりして気まずい思いをせずに、スムーズに撮影の相談をすることができたのです。
この成功体験を活かして、結婚指輪を購入する際も事前に来店予約をしていくことにしました。
事前に当事者であることを知っていれば、対応する店舗やスタッフのかたも心の準備ができる分、嫌な思いをしにくいのではないかと思います。
僕たちはWebから来店予約をしたので、備考欄に同性であると記入して伝えることに。5〜6店舗ほど足を運びましたが、そのおかげで店員さんの対応で嫌な思いはしませんでした。
事前予約のメリットはLGBTQ+当事者にだけあるのではないと思います。
たとえば、普段アクセサリーを着けないなどの理由でジュエリーショップへの来店に緊張してしまう場合にも、事前予約は有効だと思います。
僕たちが当事者であることを書いた備考欄に、普段ジュエリーショップを利用しないもしくは初めて足を運ぶので緊張していることを書いてしまっていいと思います。
けして安い買い物ではないし、何よりこれからの未来を一緒に歩いていこうと心に決めた記念の品なのですから、なるべく納得がいくものを選ぶためにも不安や心配事は店舗側に伝えましょう。
それから僕たちは休みのたびに店舗を巡り、そのなかでとあるジュエリーブランドの店舗で購入することを決めました。
決め手は担当してくださったスタッフのかたの対応が丁寧親切で、安心して楽しく指輪を選び、購入することができそうだと感じたことでした。