等身大の親を想像することが許せるきっかけ
両親がまだ小さな少年や少女だったころを、イメージしてみてください。
彼らにも大きな影響を与えた存在があり、また小さな彼らをいろんな環境が取り巻いていました。
きょうだいがいたりいなかったり、お金があったりなかったり、自分の居場所があったりなかったり、その心に痛みやどうしようもない寂しさを抱えていたり、怖れや不安に震えていたり。
そしてそんな小さな少年・少女の身体と心が少し大きくなって、僕たちが産まれました。
僕たちはけっして、僕たちの両親が成熟してからさずかったわけではないのです。
その未成熟な少年・少女は、そのとき自分のなかに芽生えた想いで僕たちの命を守りました。
その心にたくさんの痛みを抱えながらも、精一杯。
「許し」とは、誰かの間違いを過ちを見逃すことでも、あなたの痛みから目をそらすことでも、あなたが知った事実を無視することでもありません。
「許し」とは、ただ等身大の彼らを見ようとする意志なのです。
僕は、本当は私たちが両親を選んで生まれてくるという話を信じています。
私たちは、その大きな影響力を乗り越える力が自分にあると信じて、その場所に生まれてきたのだと思っています。
あなたは、あなたに与えられなかったものがどれだけ大切なものだったのかを、誰よりもよく知っています。
そしてそれは、あなたがこの人生で与えることのできるものなのです。
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