介護施設に入居するとなると、費用がどれくらい必要なのか、ご存じない人も多いのではないでしょうか?
株式会社Speeeが運営する「ケアスル 介護」は、介護施設の入居費用に関するアンケート調査を実施。
その結果によると、月11~15万円の入居費用を支払っている人が約3割という結果に!
残り約7割の人はいくら払っているのか、またどのような介護施設に入居しているのか、周囲の人に聞けないお金事情を個人的な体験談を含めてご紹介します。
介護施設の入居費用はいくら?6万以下はわずか8.8%
上記のグラフは、入居者や入居経験者、その関係者228名を対象に行われた介護施設の費用に関するアンケート結果です。
最も多い31.6%の人が月11~15万円、23.7%の人が月6~10万円、19.7%の人が月16~20万円となりました。
地域差や介護施設の種類の違いもあると思いますが、月10万円を超えると「かなり高いな」といった印象を受けます。
そして、月の入居費用が6万円以下の人は全体の8.8%しかいませんでした。
介護施設では月当たりの入居費用のほかに、入居一時金という初期費用の支払いが設定されている場合もあります。
アンケート結果では、入居一時金は0円であるケースが43.4%でした。
公的機関であれば、入居一時金の設定がない介護施設がほとんど。そのため、大半の方が入居一時金のない公的な介護施設を利用されているということが想像できます。
介護施設の種類は「特養」が最も多く37.4%!
介護施設で最も多く利用されているのは、特養(特別養護老人ホーム)で37.4%。次に介護付き有料老人ホームで18.1%、老健(介護老人保健施設)で15.5%でした。
先ほどご説明した入居費用の月額は月11〜15万円が最多であったことから、特養に入る場合はこのくらいの費用が必要になることがわかります。
しかし、問題なのは特養に入居するためには「要介護3以上」などの厳しい条件が設けられていることです。
私の祖母は、自宅付近にあった特養に入居していました。祖母は家族全員の顔もわからなくなり、警察に何度か保護されるほど認知症の症状が進んでいたため、待機もそれほど長くなく入居することができたのです。
祖母の入居していた特養では、毎月かかる費用は個人によってかなり差がありました。その施設の料金表をチェックしたところ、月額3〜15万円以下という設定でした。
介護施設の入居費用は「自分で負担する」が86%!
アンケート結果をもとに考えると、月15万円以下の費用で介護施設へ入居できる人は限られているという現実があります。
もしかしたら、定められた介護の必要性によっては16万円以上の施設しか希望できないといったことがあるかもしれません。
高額な料金を払えると言い切れる人は、決して多数ではないような気がします。
介護施設の入居費用は誰が支払うのかという問いの結果は、「自分の貯金と年金で負担する」「自分の年金のみ」である人が合わせて86%でした。
なかには、子ども世帯が負担するケースが11%もあります。
「介護施設の利用なんてまだまだ先!」と思っている人も、将来の利用を想定して、健康維持に努めたり、貯金に励んだりする必要がありそうです。
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