こんにちは。韓国在住の日本人ライター、HAZUKIです。韓国で話題の最新情報をお届けしています。
歌舞伎町タワーができたころ、日本でジェンダーレストイレが話題になっていましたね。
「使いづらい」「性犯罪が起きるのでは」など否定的な声も少なくなく、その影響か、現在ではジェンダーレストイレの前付近に仮設のパーテーションが設けられているそうですね。
そこで、筆者の周りの韓国人に「ジェンダーレストイレ」についての率直な意見を聞いてきました。
韓国人ならではの率直な意見と、韓国在住の筆者からの視線を混ぜつつ、お話します。
20人の韓国人、全員が「否定的」
韓国人の多くは、ジェンダーレストイレに対して否定的な意見を持っていました。
特に女性の間では、「使いたくない」と感じる人がほとんどで、さまざまな年齢層の女性たちが消極的な態度でした。
また、男性も「わざわざジェンダーレストイレを利用するメリットを感じない」という風に話してくれました。
では、なぜ韓国人がこのような反応を示すのでしょうか?その背景には、韓国社会における性犯罪に対する敏感さが関係しています。
たとえば、韓国で女性がトイレに行くと「隠しカメラに気をつけて!」「痴漢されたらここまで通報してください」と書いてあるポスターが個室ごとに貼られている場合が多いです。
また、女性トイレの壁にはティッシュが埋め込まれていることもありますが、これは性犯罪を未然に防ぐための対策です(穴に小さいカメラが埋め込まれることを防止するためだそうです)。
さらに、韓国では性被害に関する事件において、女性の証言があれば証拠がなくても男性が逮捕されるケースがあります。
たとえ仲良く手をつないでラブホテルに入る映像があったとしても、女性が性被害を訴えれば男性が逮捕されることもあるのです。
また、電車内での性犯罪に関しても、女性の証言があれば証拠がなくても男性が捕まることがあります。
冤罪事件も起きていることから、韓国の男性たちはトラブルに巻き込まれないようにするためにかなり気をつけているように見えます。
韓国人の夫も、バスや電車をできるだけ避けるようにしていますし、使用する場合はいつも気を抜かずに注意を払って事件に巻き込まれないようにしていると話していました。
韓国では、このようなジェンダーに関する事情が存在します。性犯罪への敏感さや事件の影響から、韓国人のジェンダーレストイレに対する反応は否定的なものが多いのです。
筆者はこのジェンダーレストイレに関して20人ほどにアンケートを取りましたが、20人全員が否定的な意見を持っていました。
東京23区の屋外公衆トイレの62%が女性専用トイレがないそうですが(参考:NHK)、韓国は日本より性犯罪や性犯罪に対する警戒心が高いので、韓国人観光客はこうしたトイレを使わないだろうなと感じました。
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