「次はどうする?」を一緒に考える
ひとしきり喜んでもらったあと、「次はどこを片付けたい?」と父の意見を聞いてみました。片付ける気分になっている内に次の予定を決めてしまう作戦です。
父に決めてもらうことで主体的になってもらいたいという狙いもありますが、やはり実家で生活をしている当事者が挙げる場所の方が、片付けるうえで優先順位が高いように思います。
このときも娘の立場から思い浮かんだのは母屋のなかの物置部屋でしたが、父からの提案は全く別の場所でした。
父としては今回空になったタンスを、階下へ下ろしたいそう。それなりに大きいので私では難しそう。別途作戦会議が必要です。
「そのほかの手近なところは?」と聞くと、キッチンの食器棚のうえのスペースが候補に挙がりました。
食器棚のうえには、天井すれすれまで無数の箱が積み上げられ埃を被った状態で置いたままになっています。
箱の中身はおそらく普段使わないような食器類だと思うのですが、もはや何が入っているのかよく覚えていません。
地震などで落下する危険もあり、安全面でも片付ける必要がありそう。父との相談の結果、無事次の帰省の際に片付ける予定を立てることができました。
「少しずつ」が心身的にもいい
筆者の場合のように定期的に帰省をしている場合、スモールスタートで片付けはじめるのが合っているのかもしれません。
年に数回片付けることができるので、1回の片付けの心身や時間的な負担が重くなりにくいため、腰を上げやすいのではといまのところ感じています。
片付ける側の子ども世代が負担に感じ腰が重くなってしまうのと同じように、親の側も精神的に負担になってしまうのでは…そんな風に心配していることもあり、一度にまとめて片付けるよりは、お互い負担が少ない状態で小まめに片付けていけたほうがいいと思いました。
ありがたいことに、父は実家を片付けることに比較的前向きです。
今回最初の片付けの手始めとして父の居住スペースからはじめたことで、片付けることによって暮らしやすくなったことを実感してもらえたのもよかったように感じます。
実感してもらえた分、父もいまのところ片付けることに以前より乗り気な様子で安心しています。
スモールスタートな分、長い目で見ながら何度も片付けをしていかなければなりません。
物が多い実家の現状を考えると気が遠くなる量でもありますが、やらないよりは「少しずつでも片付けてきてよかった」と思う日がいつか来てしまう。
だからその日のために、父に寄り添いながら少しずつ、筆者にとっても思い出の詰まった生家である実家に感謝しながら片付けていきたいと思います。
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