営みについて
たしか男女の性器については、用語として習ったような気がします。
その授業を受けるとき独特の、恥ずかしいものを習っていて茶化さないといけない、真面目な雰囲気で授業を受けたら「エロいやつ」のレッテルを貼られるのではという教室の空気感がとても嫌でした。
2023年7月、昨今の性暴力被害の実態に沿って性犯罪に関する改正刑法があったことでニュースなどでも耳にする機会が増えた、「性的同意」という言葉。
単に営みの持つリスクを教えるのではなく、「自分がどうしたいかを考えて判断し嫌なときは断る」という意味で、性的同意についても性教育の一環として習いたかったし、学校で教えるべきではと感じます。
大人でも、ニュースを見て「性的同意ってどうやってとるの?」と思ったのではないでしょうか。
いままで、ちゃんと同意が取れていたか不安に感じたかたも少なからずいると思います。
「性的同意をとりましょう」なんて教えられたこともなく、もちろん同意の取り方なんてもっと教えられていないのですから、そう思ってもおかしくはありません。
大人でもわからないことだからこそ、教えるべきだと思うのです。相手が異性であっても同性であっても、身を守る方法のひとつとして。
そもそも学校でちゃんと営みについて教えてくれないから、営みそのものが俗っぽくて恥ずかしいもののように感じる人がいるのではとも思います。
営みって生殖としての行為だけではなく、カップルやパートナー間のコミュニケーションのひとつとして大切なことのひとつです。
けっして恥ずかしいものではなく楽しんでいいものだし、恥ずかしがらず大切に思っていいもの。
価値観として、パートナーとの営みをどの程度重きを置くかは人によって違いますが、ぞんざいに扱ったり茶化しておもしろおかしいいだけのものではありません。
自分にとって「たかが営み」であっても、相手には「されど営み」かもしれない。
本来大切なものだと教えられていたら、パートナーが行為をコミュニケーションとして大切に思っているのに「たかが営み」なんて言ってしまう人も少しは減るかもしれません。
もしかしたら、いま多くのパートナー間で話題に挙がるレスの問題の原因のひとつに、性教育の不足があるのかもとも思います。