「性教育」と聞いて、あなたは何を連想するでしょうか。
30代ど真ん中世代の筆者が思い浮かべたのは、小学校のころに行われた生理についての授業でした。
男女別々になり、先生から生理についてのレクチャーを受ける、あの授業。それ以外って正直あんまり思い出せません。
そんな時代を過ごし大人になったいま、「もっと性教育でこういうことを教えてほしかった!」と思うことが何度もありました。
今回は、大人になったいまだからこそ考えたい「学生時代に教えてほしかった性教育」についてお話しします。
身体について
まずは、自分たちの身体のことについて。
生理について、妊娠や出産に必要なものであることやナプキンの使い方は習ったけれど、生理の不調やそれによって起こるトラブルは詳しく習った記憶がありません。
生理の不調の度合いに個人差があり、どの程度が一般的なのかもよくわかっておらず、成人した後から30代に入るころに初めてレディースクリニックを受診するまで、自分の重すぎる生理症状に対して「きっとみんなもこんな感じ」と思って耐え続けていました。
受診を考えたことがないわけではありませんが、レディースクリニックや婦人科は妊娠出産に関することや、性病にり患したときに受診するところと思い込んでいて、なおかつ「多少度合いに差はあっても生理はみんな辛いものだから受診するほどのことではない」と勘違いしていました。
そうして放置した結果…というわけではありませんが、いま筆者はチョコレート嚢胞という子宮内膜症のため、低用量ピルと処方してもらい、年に2回定期検診を受けています。
「たかが生理が重いくらいで」と思わず、もっと若いうちに受診をしていたら…と後悔しています。
生理症状に不安があったら気軽にレディースクリニックや婦人科にかかっていいことと、受診することは恥ずかしいことではないことを10代の早いうちから知っておきたかった…。
女性の身体についてだけではなく、男性の身体についてもそうです。
いまや男性にも更年期障害があることは少しずつ知られていますが、ED等の男性特有の症状といった不調など、身体の性が男女のどちらであっても異性の身体を知ることは相手を思いやる知識としてないよりはあった方がいいと思います。
こうやって思い返してみると、私たち大人が受けた性教育って、自分たちへの知識も異性への知識も足りていなかったのではないでしょうか。