こんにちは。韓国在住6年目、日本語教師でライターのHAZUKIです。在韓ならではの生きた韓国情報をお届けします。
きょうは、「韓国の光熱費が安い理由」について、そして日本とどれくらい差があるのかを詳しくお話しします。
なぜ韓国は光熱費が安いの?
韓国の光熱費が安い理由のひとつとして、電気、水道、ガス、そして交通機関がすべて国営であることが考えられます。
⺠間企業が運営する日本に比べて、国営のため国⺠の生活を第一に考えた価格設定がされているんです。
しかし、日本と異なる点もあります。韓国では、一定の量以上の電気や水道、ガスを使用すると料金が急激に上がる仕組みがあります。
これは、工場や大企業が大量に使用する場合に、多くの費用を負担するためのもの。
筆者が韓国に住んで間もないころにこの話を聞いたときは「電気を使いすぎてはいけない」とびくびくしましたが、一般家庭ではこのラインを超えることはほとんどありません。
また、韓国の住宅環境も光熱費の安さに関係があるように思われます。
韓国の多くの家には「オンドル」とよばれる床暖房があって、冬は非常に暖かく過ごせます。
床暖房はうえの階の人やしたの階の人も使用するため、建物全体が温かくなる仕組みです。
さらに、一定の気温以下になると自動的に床暖房が作動するため、家全体が常に快適な温度に保たれます。
日本の大学に留学した韓国人の生徒は、初めての日本の冬を経験したときに暖房を1日中つけっぱなしにして生活した結果、光熱費を払えなくなり、韓国の親に頼んだこともあったと話してくれました。
日本の電気料金は韓国の2.7倍!?
具体的な数字で日韓の電気代を比較してみましょう。
韓国の電気料金は、家庭用で1kWhあたり約120.5ウォン(日本円で約13円)です。一方、日本では1kWhあたり約318.3ウォン(日本円で約36円)と、韓国の約2.7倍です。
この差は非常に大きく、韓国の光熱費がいかに安いかがわかります。(参考:中央日報)
最近、韓国でも電気代が上がりニュースになっていますが、それでも日本に比べればかなり安いです。
しかし、現在の韓国大統領が光熱費の⺠営化を進めようとしており、国⺠の間で大反対が起こっています。これが実現すれば、韓国も日本のように高い光熱費を支払うことになるかもしれません。
日本の光熱費事情
日本では2024年5月の使用分をもって光熱費の負担軽減策が終了しました。これにより、一般家庭の負担が増えています。
このニュースについて、いま日本で駐在員をしている韓国人と話していたのですが、「光熱費が高いのに、負担軽減されていたなんて知らなかっ た。これがなくなった6月以降の光熱費を見るのがこわい」と話していたのが印象的でした。
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